ココアの味は。 (ページ26)

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桃side

緑｢も～、おそい！！｣

病院へ着けば、待合スペースで不貞腐れてる神ちゃん。

緑｢約束の時間、過ぎてるねんけど～…｣

桃｢ごめん…｣

まだ完治とまではいかんけど、松葉杖もなくなった神ちゃん。

青｢しげおったからさぁ、｣

と、流星が呟けば仕方ないなぁと許してくれた。

緑｢あ、俺も荷物持つで？｣

桃｢いやいや、まだ治ってへんやろ｣

青｢転けられたら困るしなぁ｣

ごめぇん、と申し訳なさそうに眉を下げるからいちばん軽いものを持ってもらって。

緑｢濵ちゃんらに会うの久々やなぁ…｣

まだ若干足を引きずりつつも、久々にみんなに会える嬉しさからか早足で。

青｢……しげ、おらんなぁって思ったやろ｣

桃｢は！？｣

一気に自分でも顔が赤くなったのが分かる。

緑｢そういや、しげと進展あった？｣

桃｢っ…｣

進展。

そんなもの全くこれっぽっちもなくて。

思わず言葉が出てこなかった。

緑｢…え、あかんこと言った？｣

焦る神ちゃんに、大丈夫と伝えながらも

これといった進展もなく、むしろ意識されているのかどうかも分からぬこの状況に焦っている自分がいた。