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桃side
桃｢重岡先輩っ！｣
赤｢ちょ、し〜…！！｣
いつものように明るく声をかければ、焦ったように静かに！と注意された。
その理由は先輩の腕の中にあって。
赤｢…今寝たとこやねん｣
まだ小さな男の子が、先輩の腕の中でスヤスヤと眠っていた。
赤｢まだ1歳なってへんねん、かわえぇやろ？｣
小さく揺れながら、愛おしそうなあったかい眼差し。
青｢今日は照史おらんの？｣
その姿に夢中になっていた頃、ふと流星が呟いた。
赤｢照史は子どもらとどんぐり拾いに行ったで｣
その辺おるんちゃう？って辺りをきょろきょろして。
青｢どんぐり拾いって笑｣
赤｢子どもたち、めっちゃ夢中になって拾いよるねん笑｣
そんな先輩のポケットから出てきたのはどんぐりで。
ポケットからどんぐり出てくるって…。
桃｢…かわいい｣
赤｢…は？｣
少し驚いたような顔をした先輩。
青｢声出てたで、望｣
桃｢や、ほら！どんぐりに夢中になるってかわえぇなぁって…あ、子どもらがやで！？｣
声に出てたって、やばいやん。
いや、でもほんまのことやし…。
赤｢子どもらが、なぁ…｣
桃｢……先輩？｣
慌てて訂正したが、なぜか不機嫌になる先輩。
唇を尖らせて、むすっとしとる。
赤｢あ…ほら、神ちゃん迎えに行くんやろ！はよ行ったり！！｣
不機嫌になった理由も聞けぬまま、先輩に背中を押されて。
青｢ほな、また後でなぁ｣
赤｢おん、また後で！｣
流星に引っ張られながら、小さくなる先輩の姿を目で追っていた。
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作者名：おかゆ。 | 作成日時：2020年7月4日 19時
