ココアの味は。 (ページ23)

今日:10 hit、昨日:74 hit、合計:147,272 hit

22 ページ23

赤side

小瀧の距離が近い、そう感じるのは俺の勘違いなんか…？

以前なら考えられへんくらい、一緒にいる時間が長くなった。

仕事終わりだけやなくて、休みの日が合えば出かけて。

メールも毎日くれるし、落ち込んだ日には決まって家に来てくれる。

俺の気持ち知ってての行動なのか、

元々の性格が人懐っこい小瀧、やからなのか。

誰よりも思いやりのある優しいあいつは、さりげなく頭を撫でてきたりするし…。

きっと、それは俺やからじゃなくて。

他の人にも、してるんやろ。

ずっと会えなかった、避けてきた期間があったからこそ今が楽しくて幸せで。

つい小瀧も俺のこと好きなんかな、って。

勘違いしてまうねん。

何より小瀧には好きな人がおるって言ってたやん。

赤｢誰、なんやろ…｣

頭のなかは小瀧でいっぱいで温かいのに、心のなかは真っ暗で冷たくて。

諦める、なんて簡単にできひんくて。

ちゃう、小瀧が諦めさせてくれへんねん。

諦めようとする度に、小瀧が邪魔してくんねん。

もっと好きにさせてくるねん。

ほんま、ずるい。

赤｢どうすればええんよ、あほ…｣

なぁ、俺はどうすればええん？

こんな気持ち、痛いだけやねん。