【SLAM DUNK】三井くんは甘えられたい

イタズラ8 ページ9

「Aちゃん話聞いてー！」




放課後になると入れ代わりで次々に生徒が保健室にやってきて
軽く相談所のような場所になっている。



雑談から始まって友達、親に言えないことを打ち明けてくれる子もいて
どんな生徒にも大なり小なり悩みがあるなと実感した。




その中でも圧倒的に恋愛の話が多いんだけど･･
高校生だけど、あんな話やこんな話
聞いててびっくりすることだらけ



私高校生よりも恋愛経験ないじゃん；



彼氏いない歴年齢だし
男の人と手を繋いだこともない
幼い頃保育士の先生が好きだったけど、初恋とカウントできるものなのかわからない。

大学生＝恋愛経験豊富ではないんだよー；




「Aちゃん彼氏いる？」


『いないよ』


いたこともないです。


「Aちゃん可愛いのにもったいなーい」


勿体無いとは･･
帰っていく生徒を見ながら考えたけど答えが出ないので考えるのをやめた。







ーガラっ





三「絆創膏もらっていいっすか」


『三井君･･！あ、絆創膏ね！ちょっと待ってて』




私だってバレてないはずだけど先週のことが頭によぎり緊張が走る




『はい！このサイズでいいかな？』


三「おう」



絆創膏を差し出したけど受け取る気配がない、、




三「貼ってくれないんすか？この間みたいに」


『へ･･』




椅子に座って頬を前に出す



三井君が私を見上げる形になりこの間とは逆だ



『貼るよ痛かったら言ってね』


三「っ痛！」


『ご、ごめんなさい！大丈夫？！』


三「冗談だろ」



イタズラが成功したとワハハと笑ってる


心配して損した！



『もう！からかわないで早く部活行きなさい！』


三「はいはい
先生ありがとーございました」




立ち上がった時大きな手で頭をくしゃっとされ、いつもの視線に戻った




･･すごく子ども扱いされてる気がする。



窓越しに体育館に目を向けると
眼鏡をかけた生徒と楽しそうに入って行った





あんな顔もするんだ


先週は颯爽と助けてくれてかっこよかったのに
今日はからかってきたり無邪気に笑ったり




ここ最近三井君の情報がどんどんアップデートされてく




1人でいることが多い私にとって
今までなかった感覚に戸惑いつつ
なにがそうなのかわからないけど
不思議と心地いいとも思えていた。

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