微妙な距離 ページ33
「A、買い物行かない?」
ウヒョンさんは、よく夕飯の買い物に誘ってくれる。
私も外の世界を見るのが楽しいし
一緒に行くとお菓子を買ってくれるから好きだ。
行く
かなり寒くなってきたからコートを着て
玄関に行く。
「ミョンスー、お前も行くか?」
「…行く。」
気怠そうな返事の割りには
しっかりコートを着て準備してる。
ウヒョンさんを先頭に
市場へと出かける。
「A、今日は何食べたい?」
鍋
寒いから
「…。
ウヒョニヒョン、今夜は鍋がいい。」
「おー了解。」
この前から、ずっとこんな感じだ。
一緒にいても変に意識してしまう。
今まで一番会話してたのに、
何でこんなことになってしまったんだろう。
原因は分かりきってる。
私のせいだ。
変に意識してしまうのも、
ミョンスの前だと上手く手が動かせないのも、
全部私のせいだ。
挙句の果てには目を合わすことさえ出来ない。
その度にミョンスが、一瞬悲しそうな顔をするのも知ってる。
でも、それさえも謝るタイミングが掴めない。
もやもやした心のまま、
結局ミョンスに対して冷たい素振りしか
出来なくなってる。
「あー…じゃぁ、俺あっちで買い物するから
お前とAは鍋の材料、適当に何か買ってきて。」
「適当って…。」
「はい文句言わないー。
さっさと行くー。
Aは人多いから、はぐれないようにー。」
そう言い残して、さっさと行ってしまったウヒョンさん。
「じゃぁ、行こうか。」
うん
二人の間の微妙な距離が
すべてを物語ってるような気がした。
どうしよう…また気まずい。
「A?」
急に呼ばれて、顔を上げる。
「…この前の、気にしてるなら
別にいいから。
いきなり驚いたと思うし。
それより、いつも通りAと話したい。」
ミョンスの横顔から
目が離せなかった。
ごめんなさい
私が悪いの
ごめんなさい…
ろくに恋をしたことがない私には
こんな時、どう返せばいいのか
まったく分からない。
「Aは悪くないから。
謝らないで?」
じゃぁ、どうすればいいの?
ミョンスのそんな悲しい顔見たくないのに。
「無理にとは言わないけど、
笑った顔のほうがいいよ。」
その言葉に一生懸命笑顔になる。
「…ありがと。」
そういうと、またミョンスは歩き出した。
その後を追おうとした時だった。
…オンニ?
見覚えのある白いワンピース姿。
気が付いたら走り出してた。
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おかぴ(プロフ) - ｷﾑｷﾑさん» キムキムさん返信遅くなりすいません!!ありがとうございます (2016年7月17日 22時) (
レス) id: 3c34c8cfdb (このIDを非表示/違反報告)
ｷﾑｷﾑ - これ面白いです！号泣しました！鳥肌でしたよ！ (2016年6月5日 0時) (レス) id: ab3a3caa63 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴ(プロフ) - まさん» まさん、ありがとうございます!!更新がんばります (2015年12月27日 17時) (レス) id: 338e63468e (このIDを非表示/違反報告)
ま - 号泣です……σ(´・д・｀) (2015年12月1日 0時) (レス) id: 9d5f231e06 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴ(プロフ) - ほやぼーやさん» ほやぼーやさん、ありがとうございます!!暖かいコメント励みになります＾＾ (2015年9月16日 17時) (レス) id: 338e63468e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかぴ | 作成日時：2015年2月9日 10時
