どうして… WHside ページ27
「ただいまー…え、何の匂い!?」
ドアを開けると、漂ってくる焦げ臭い匂い。
あわててキッチンに行くと、黒い煙に紛れて
Aがオロオロとしてる。
辺りはグチャグチャで
一瞬何が起きたかわからなかった。
Aが俺に気づき、目が合うと
大きな目からぽろぽろと零れ落ちる涙。
次の瞬間、Aの手がフライパンに触れ、
その場にうずくまるAに駆け寄る。
火傷を見るため手を取ろうとすると
首を振り、まるで何かに怯えてるように
頑なに拒む。
…何でだ?
「と、とりあえず火消せ!!!
あと…換気扇!窓も!!」
後ろから聞こえてきたソンギュヒョンの声で
はっとして、急いで火を止め、換気扇を回す。
「…もう大丈夫だから。手、冷やそ?」
大丈夫の言葉に安心したのか、すんなりと
言うことを聞くA。
火傷も大したことはなく、一安心だ。
メンバー全員が帰ってきて、
自然とリビングに集まる。
「A…」
ソンギュヒョンの声に、肩を震わしながら
ギュッと目を瞑り怯えてる。
さっきからずっと
小さく、ごめんなさいと手を動かしてる。
「…掃除してくれてありがとう。
ご飯も作ってくれようとしたんだよな?
とりあえず、軽い火傷で済んでよかった。」
ここにいる全員が思ったことを、代表して
言ってくれたヒョンをAが不思議そうに見つめる。
すぐに手を動かして、何かを伝えようとするけど
俺にもソンギュヒョンにも分からない。
紙に書いてもらおうか、と考えてると
ミョンスが口を開いた。
「俺達はそんなことしない!」
いきなり大声を出されて、みんなびっくりする。
「な、なぁミョンス…A、何て言ったの?」
少しの沈黙の後、ミョンスの言葉に
耳を疑った。
「…どうして殴らないの?
Aはそう聞いてた。」
だから…
だから俺が駆け寄った時も、
殴られると思って…。
「それは…いつも?」
頷くAの腕や足にある、たくさんの痣。
小さな少女がそれにずっと耐えてたと思うと、
涙が一筋、頬を伝った。
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おかぴ(プロフ) - ｷﾑｷﾑさん» キムキムさん返信遅くなりすいません!!ありがとうございます (2016年7月17日 22時) (
レス) id: 3c34c8cfdb (このIDを非表示/違反報告)
ｷﾑｷﾑ - これ面白いです！号泣しました！鳥肌でしたよ！ (2016年6月5日 0時) (レス) id: ab3a3caa63 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴ(プロフ) - まさん» まさん、ありがとうございます!!更新がんばります (2015年12月27日 17時) (レス) id: 338e63468e (このIDを非表示/違反報告)
ま - 号泣です……σ(´・д・｀) (2015年12月1日 0時) (レス) id: 9d5f231e06 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴ(プロフ) - ほやぼーやさん» ほやぼーやさん、ありがとうございます!!暖かいコメント励みになります＾＾ (2015年9月16日 17時) (レス) id: 338e63468e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかぴ | 作成日時：2015年2月9日 10時
