四十六話 ページ9
俺が体育館に戻ると、
「何があったんだ」と言わんばかりの表情で
大地がこっちを見てきた。
無視、なんてひどいことするつもりはないけど俺は不意に視線をそらしてしまった。
潔子が、こちらを見てきているのも分かる。
潔子は、事情を知っているから別の心配なんだろうけど。
そう思いながら、もう一度練習を始めようとする。
でも、
あんなことがあった後だ。
さすがの影山も、教わりずらそうな顔をする。
「(…でも、もう逃げないって決めたから。)」
俺は、ボールを持って影山の方へ向かう。
「よっし、ごめんな影山。続きやるか？」
「！！はい！」
体育館の雰囲気も、もとの柔らかい感じになり
そこからは普段道理に練習が進んだ。
「よし、んじゃーここまでにするか」
「ありがとーございましたぁ」
ぞろぞろと部室にもっどっていく。
着替えながら、携帯を開く。
「(なんかめっちゃ通知来てる…)」
いつもこんな感じの量なのは否めないが、今日は少し、多い気がした。
「うっわ、なんだその量。」
「なんだ、過保護か？」
横から、孝支がのぞき、みんながわらわらとのぞいてくる。
「ちょっと、人の携帯みるとかどんな神経してんの。」
月島が日向たちに押され、不満そうにこぼすが、まったくその通りだと思う。
「っていうかこれ、女の人の名前じゃないっすか！！」
「小我さぁぁん？！潔子さんという女神を自分のものにしときながら！」
この二人に見せるんじゃなかった、と今更ながら後悔する。
「あー、もう。俺、教えてないからね？なんか知らないけど、裏サイトとかで
バレてんの、」
まじ困るったらありゃしない…と、知らない女の通知を消していく。
「…お、おま…深春それ…大丈夫なのか？」
「ソレ犯罪ですよね。」
皆が無駄にざわつくが、バレてしまうものはどうしようもない。
「及川とかもバレてると思うよ？いじめじゃないだけいいでしょ〜」
「「「よくないっ！！」」」
耳元でみんなに叫ばれる。
あー、うるさ。片手で耳を塞ぎながら、着替えを再開した。
「ほれ、皆も早く着替えろ。完全下校時刻になるぞー」
うーす…と納得のいかないような声で返事が来て、のそのそとまた
着替え始め、雑談が始まった。
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雪ノ透＊みゅーん(プロフ) - dalmeさん» ありがとうございます。 頑張ります！ (2017年6月6日 13時) (
レス) id: 9018f6b317 (このIDを非表示/違反報告)
dalme(プロフ) - 遅れてすいません、元桜翡苑です!続編おめでとうございます。これからも頑張ってください! (2017年6月1日 22時) (レス) id: e78c789fa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪ノ透＊みゅーん | 作成日時：2017年4月12日 17時
