サクラと、羽と、 5 (ページ49)

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Episode243 ページ49

俺はそう言うと立ち上がり、潤の横に立つ。

それを不思議そうに見つめる潤。

「なんかさ、ジンクスあるらしいんだよね。最後に踊ってたやつと結ばれる、とか、そんなのが。でも俺誰とも結ばれたくねぇし…」

そう言いつつ潤の手を取る。

「もう、すげえ好きなやつと結ばれてるから」

「…っ」

一気に顔が赤くなり、耳まで染めながら伏目がちになる潤。

久しぶりにそんな顔を見た気がする。

やっぱり…すげぇ綺麗だ、そして可愛い。

「…どうしてここに？」

「そりゃ、潤のことが心配だったし、それにお前何か言いたげだっただろ？さっき」

小さく問われれば、細くて白い手を握ったまま答える。

「…俺ね、知ってたの、ジンクス…」

潤は、小さな声のままポツポツと話し始めた。

「…だから、その……翔くんも、誰かと踊るのかな、…嫌だな、って…だからお昼聞こうと思ったけど聞きそびれちゃって、…」