サクラと、羽と、 5 (ページ34)

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Episode228 ページ34

シャワーを終えて部屋に戻ると、ベッドに入り込み、腰掛ける潤がいた。

「おかえり」

「…ただいま」

まだ騒がしい胸の音に気づかないふりをして、俺はベッドに入る。

潤の横に来ると、優しい香りがした。

ラブホのシャンプーって、何でこんないいにおいなんだよっ。

俺は胸の鼓動を必死に抑えつつ、潤と反対を向いて潜り込もうとする。

「…ねぇ、翔くん」

「…ん？」

そんな俺に話しかけてくる潤。

俺は反対を向いたまま小さく返す。

今直視してしまったら、俺は理性を抑えられる気がしない。

「…俺の…身体みて、どう思った？」

「…は！？」

俺は思わず飛び起きる。

がっつりと潤と目が合い、顔が熱くなるのがわかって目をそらす。

「…やっぱりか」

その声にゆっくりと顔を上げると、潤は今にも泣き出しそうな、苦しそうな笑顔を浮かべていた。

なんでそんな顔…。