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Episode220 ページ26
俺が止めるのを聞かずに玄関で靴を履く潤。
それを見つめていた俺は、不意にその腕を掴んだ。
「翔くん？」
「…どっか行くか」
「へ？」
俺は潤の腕を掴んだまま自分の部屋へ戻り、適当に荷物をまとめる。
「ちょ、なにしてんの、翔くん」
それを目を丸くして見つめる潤。
「よし。行こう」
俺は自分のマフラーを潤に巻くと、ニヤッと笑い、走って玄関を出る。
「行くって…こんな時間からどこ行くの？」
「いいから。俺についてきて」
俺達はそのまま駅に向かい、電車に乗っていた。
「…ねえこれ、どこ行くの？」
困った顔で俺を見つめる潤に微笑みかけて頭を撫でる。
「息抜き」
「でも…」
まだ不安そうに俯くと、自分のカバンから参考書を出そうとする潤。
俺はその手を止めて、指を絡めて握る。
途端に潤の顔が真っ赤に染まった。
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作者名：くるみ
| 作者ホームページ：http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=20000726
作成日時：2024年3月24日 23時
