サクラと、羽と、 5 (ページ25)

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Episode219 ページ25

もちろん俺も嬉しかった。

相変わらず潤のことが好きだったし、学校が違うだけでこんなに会わないのか、と思う程だったから。

それにアイツ、すげーモテんだよ。

俺の知らないところでちょこちょこ告られてたみたいで。

勿論本人は断るんだけど、それでも尚、好かれ続けてて。

彼氏の身としては心配で仕方なかった。

だから早く一緒にいる時間を増やしたかった。

そんな年の、クリスマスイブ。

受験目前の潤は毎晩のように勉強漬けだった。

「え、もう帰んの？」

その日は俺の家で勉強をしていた。

「うん、帰って勉強するよ」

「もう少しゆっくりしてけよ、てか、クリスマスだし、なんか食ってけよ。毎年母さんが色々作りすぎるんだ。お前んち…今日誰も居ないんだろ？」

「だから捗るんだよ」

潤はそう言って笑うけど、疲れが顔に出ている。

実際、成績も伸び悩んでいて、多分、スランプみたいな状態だった。