サクラと、羽と、 5 (ページ24)

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Episode218 ページ24

翌年の春、俺は無事に志望校に合格した。

俺達の関係は変わらなくて、俺は時間さえあれば潤の家にお邪魔した。

潤の父親は大抵家にいなかった。

ただ、時々顔を合わせることはあったから、俺のことは知ってると思う。

少し変わったことといえば、潤に母親ができたってこと。

母親って言っても継母だけどな。

父親が再婚したんだ。

それ以降夜に布団に来ることはなくなったと言っていた。

正直安心した。

少しでも、潤の苦しみが軽くなればと思ったんだ。

俺にできることは、ちょくちょく家に行くことで、潤のことを見てる奴がいるってことを、潤の家族に教えることくらいだったから。

潤は物覚えは悪くなくて、勉強を教えると、ちゃんと次には解けるようになっていた。

そのおかげもあって、中3になる頃には学年1桁をキープするようになって。

これで一緒の高校に行ける！と、潤はとても嬉しそうにしていた。