サクラと、羽と、 5 (ページ19)

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Episode213 ページ19

結論から言うと、引退試合は圧勝。

アドレナリンってやつなのかな。

疲れなんて感じる暇はなくて、気づけばシュートを決めていた。

そして、試合のあと、俺達は顧問の先生の奢りで打ち上げにきていた。

「どんどん食えよー」

「よっしゃ、俺カルビ！」

「俺ホルモン！！」

皆が好き好きに頼むのを見つつ、俺は焼けた肉を頬張る。

「うま」

「しょーくん」

その声に顔を上げると、俺の斜め後ろにしゃがみこむ潤が。

打ち上げには、中3だけでなく全部員が参加していた。

「どうした？」

隣のやつは他の部員と話をしていて席は空いていたため、ポンポン、として座るように促す。

「ふふ、おめでとう」

そう言って隣にちょこん、と座る潤。

「ありがとう」

「翔くん、すっごいかっこよかった！」

目をキラキラさせてそんなことを言うもんだから、何だか照れくさくて俺はご飯を口に運ぶ。