サクラと、羽と、 5 (ページ16)

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Episode210 ページ16

…これって、…もしかして、嫉妬？

俺は、頬が緩むのを感じる。

「ちょっと…なんでニヤけてるのっ」

目の前でぷんぷんしてる恋人が、めちゃくちゃ可愛い。

「…もう、可愛すぎ」

俺は掴んだ腕をそのまま引いて、自分の胸に潤を収めた。

「ちょ、しょおくんっ、俺は怒ってるんだよっ、」

必死にバタバタして逃げようとする潤。

俺は、さらにきつく抱きしめた。

「俺はいつもお前しか見てないし、お前が嫌がるならお守りは明日返すよ」

その言葉に、潤は暴れるのをやめる。

「…俺、この公園でお前を初めてみた瞬間から惹かれてんだよ？今更離れられるわけねぇじゃん」

そう伝えると、潤は、瞳をうるませながら驚いた顔で俺を見つめてくる。

俺はその目元をそっと拭う。

「不安にさせてごめん。でも本当にあの子のことはなんとも思ってないし、俺には潤しか居ないよ」

そう言うと、潤は自分からぎゅっと抱きついてきた。