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story121 ページ21
「え」
『嫌ならいいんだ。でも、翔ちゃんが今日電話してきたのは、そういうことなんじゃない？』
智くんは続ける。
『俺から、色んな話聞きたいんでしょ？翔ちゃんが知らない間の、俺らの、潤の、話を』
彼には何もかもがお見通しで、少し恥ずかしくなりそうだった。
「…智くん、すごいね」
『何年貴方の親友やってると思ってるの』
智くんはそう言っていつもみたい柔らかく笑った。
『じゃあ、週末近くなったらこっちから連絡するよ』
「うん、ありがとう」
『翔ちゃん』
「うん？」
『電話くれて、ありがとう』
「智くん…」
『俺の電話番号、残しててくれて嬉しかった。頼ってくれて、嬉しかったよ』
「…っ」
『じゃあ、またね。おやすみ、翔ちゃん』
「おや、すみ…」
智くんとの電話が切れても、俺はその場にしばらくぼーっとしていた。
そして不意に気づけば、泣いていた。
今日は泣いてばっかりだな、なんて自分に苦笑いして、でも、少しだけ、胸が暖かかった。
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ゆかり - いい小説ですね続きをお願いします (2017年9月14日 17時) (
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作者名：潤クル
| 作者ホームページ：http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=20000726
作成日時：2017年9月14日 10時
