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Tatsuya
阿「うん、大丈夫。悪化はしてないよ。このまま家で様子見で大丈夫そう。
……一応点滴したいけど、起きるかな？」
「意外と大丈夫だと思うよ。刺してみ。」
阿部ちゃんが診察してくれてる間も翔太はずっと夢の中。
多分来てることにも気づいて無い。
点滴だって普段なら愚図って泣いちゃうこともよくあるけれど、今日は予想通り起きなくてスムーズに。
多分涼太の腕掴んで寝てるから安心してるんだろうね。
阿「顔色も悪くないし、この間より元気そうだね。涼太君のご飯の方が良いみたい。」
「うん、今日はお粥結構食べれてるみたい。涼太のご飯大好きだから。」
経過も良好で、阿部ちゃんにも帰したの正解だったと思うって言って貰えて、
家に居ること、不安が無かった訳じゃないから大丈夫そうですごく安心出来た。
.
そこから四日間、翔太は大きく体調を崩すことなく少しずつ元気になって、
ご飯も食べれる量増えてきたし、酸素量も安定して息苦しくなることも減った。
たまたまだけど皆が揃う時間も多かったから、全員で和室の狭いベッドに集まってテレビ見たり、
翔太も少し体を起こせる時間が増えて、皆と同じテーブルでご飯食べたり出来る様になったし、
今日もふらふらしてた一週間前より明らかに元気に病院来れて、阿部ちゃんも笑顔。
阿「うん、大丈夫だよ。酸素外して様子見て、体調に変化無ければ週明けから学校も大丈夫。
皆と家にいれたのが精神的にも良かったのかもね。」
熱も下がってるし、思ってたより早く回復。
入院が長くなると愚図って嫌々になっちゃうこともあるけど、それが無い分翔太も笑顔で元気そうで、
今日も勿論一緒に帰れて良かった。
翔「辰兄ありがと、皆にもだけど…もう大丈夫。」
久しぶりにカニューレ外した素顔で照れ臭そうに笑う翔太の笑顔も見られたから、俺も幸せ。
これからも同じ屋根の下、少しでも長い時間皆で一緒にいられますように。
ただいま〜！って元気に帰って来られた家には、
又すぐに翔太のでっかくて個性的な笑い声が響く様になっていた。
fin.
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作者名：りる | 作成日時：2022年3月15日 0時
