Snow brothers.3 (ページ19)

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Shota

昨日から熱があって体がだるくて、

でも今言ったら絶対予定通りに退院出来なくなる。

皆にも迷惑かけるし、学校もあるからって、

少しゆっくりしたら治ると信じて、適当に誤魔化して眠りについた。

結局起きたら治るどころかもっと酷くなってたけど、

これ位ならまだいけるかなって隠したまんま。

悪化しない様にだけ注意してなるべく大人しくしてたけど、

でも体は中々思うようにいってくれなくて。

急に心臓がバクッと跳ねて、苦しくなった。

まともに息出来ない位胸がどきどきばくばくして､不規則な鼓動の度に痛みが全身に響くのは、

典型的な発作の症状。

何回経験しても慣れるもんじゃないけど、頭は冷静で、

少し落ち着いてゆっくり深呼吸して耐えてれば治まりそうな感じがしたから、少し待ってみることに。

でも熱出てるせいか中々治まらなくって、そろそろナースコール押すか本気で悩み始めた頃、

康「…しょった!?発作?今先生呼ぶからな。」

最悪のタイミングで部屋に入ってきた康二にバレて先生呼ばれて、あっという間に色々やられて、

少し楽になったら発作後特有の眠気に誘われてうとうとしちゃったけど、体温計突っ込まれたのは覚えてる。

起きたら絶対怒られるだろうなって思いながら、襲ってくる睡魔に抗えずにそのまま瞼が落ちてって、

次に起きた時には案の定お説教タイムだった。

.

先生は大丈夫ならお話ししようねって来た瞬間に怒ってますオーラが全面に出てて、

いつもより言葉一つ一つが恐い感じ。

ここで嘘ついてももっとやばいからって正直に答えても、問い詰めてくる口調が厳しくて気づいたら泣いてたし、

挙げ句の果てには一段低い声で、退院伸ばすからねって。

それもいつもみたいな翔太のこと考えてだから～みたいなの微塵もなく、

自業自得だからねって言い放って、出てってしまった。

康「もう泣かへんでも大丈夫やって。先生もしょったの為を思ってやから。もう隠さんといてな。」

部屋に残った康二は慰めてくれたけど、もうさっき出てった後ろ姿が頭から離れなくて、

もう二度と優しい所見れないんじゃないかレベル。

良くないことしたのはあれだけど、いつもなら熱あったら逆に鬱陶しい位頻繁に来て甘えさせてくれるのに、

それが無い分、このまま嫌われるんじゃないか、もう助けてくれないんじゃないかって本気で思ってた。