Snow brothers. (ページ43)

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Ryohei

「翔太頑張ったね、もう病院着いたからね～」

何とか病院まで無事に戻って来れて、

直ぐに用意して貰ってる処置室に運ぶ。

辛うじて心臓は動いているものの、まだまだ油断は出来ない。

モニター繋いだらかなり酷い不整脈起こしてるのが一目で分かるし、

呼吸も弱すぎる。

「康二挿管。翔太～苦しいからお口に管入れるね。呼吸楽になるよ～。」

挿管して人工呼吸器を繋いで、

他にも点滴とか機械に繋がる諸々の管やチューブを猛スピードで繋いでいく。

「ちょっとチクっとするよ、動かないでね。」

抵抗されるのは困るけど、針指しても何の反応も無いと何か寂しい。

注射苦手だから、いっつも半泣きで痛かった！って拗ねてるのに、

ピクリとも動かないなんて全然翔太らしくない。

.

今出来る処置はとりあえず全部して、

漸く呼吸器に合わせて胸が規則的に上下するようになって来た。

ギリギリ危険域は脱したかな。

「エコーするよ～ちょっと冷たいからね。」

機械を胸に当てると、やっぱり動きは良くはない。

結構心臓弱ってんな…。

康二も、もうちょっと見とけば良かったですねって珍しく暗くなってて、

その場の空気は重かった。

.

照「おいっ、お前自分が何したか分かってんのか!!」

処置室から一歩出ると飛び込んでくる照が怒鳴ってる声。

胸ぐら掴まれた蓮君が涙でぐっちゃぐちゃの顔で、ごめんなさいって連呼してて、

大介が二人を宥めようとしてる。

ふっかはその横で不安そうな涼太君の肩を抱きながら必死に無事を祈ってるって、

中々の地獄絵図。

まぁさすがにあの状態で連れ出したのは擁護出来ないけどね。

辰「阿部ちゃん、翔太は?大丈夫??」

「心臓発作。救急車の中で心拍戻って、一命は取り留めたよ。翔太頑張った。」

辰「良かったぁ、ほんとにありがとう。」

ふっかの安心した顔見たら、俺も漸く少し肩の荷が下りる。

もうちょっと行くの遅かったら助からないとこだったから、

ふっかがあそこに居るって気づいてくれて良かった。

でも2人のしたことは本当に危ないこと。

照にマジギレされてる蓮君はご家族に任せるとして、

翔太は起きたらお説教だなって思いながら、

早くお説教させてねって、ベッドの上で目を閉じている翔太に話しかけた。