Snow brothers. (ページ36)

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Ryohei

朝の診察。

翔太の心音は物凄く悪い訳じゃないんだけど、やっぱり今一つ。

本人は自覚症状あんまり無いみたいだし熱もないから、苦しんでないのは良いんだけど、

何か来そうな予感がしてる。

「どう?息苦しいとか胸痛いとか無い?? 」

翔「ない、別に普通。」

我慢してるようには見えないし、思い過ごしだと良いけど、

とりあえず暫くゆっくりさせて様子見るか。

「今日は安静にしてて、ちょっとでもおかしかったらすぐナースコールね。

絶対我慢しないですぐ呼んで。」

分かってるよなんてぶっきらぼうな返事に、

絶対だからねってもう一回念押し。

あれだけ言ったけど、翔太は我慢癖があるから暫く気を付けないと。

毎回毎回、もっと早く言ってよ!ってことになるからね。

「康二、ちょっと翔太注視しといて。」

康「しょたくん、そんなに具合悪いですか?」

「嫌、俺の勘。」

ただの思い過ごしであって欲しいと思いつつ、念のためにちょくちょく様子を見といて貰う。

.

昼前頃までは特に問題無く、蓮君来て楽しそうに喋ってましたよ!って報告。

そう言えば最近蓮君よく来るよな…

昨日も一昨日も見た気がする。

まぁ家族だし、一杯会いたいときもあるか。

なんて思いながら、丁度お昼の時間で配膳しに行く康二に着いてって様子見に。

翔太調子悪いとご飯食べなくなるし、朝も半分以上残したらしくてちょっと心配だったから。

康「…あれ、お手洗いですかね。」

病室には誰も居なくて、ベッドは空。

車椅子も無くなってるから蓮君とお手洗い行ってるかなってなって、

康二と暫く待ってたんだけど…

康「遅いですね…、お散歩とか?」

「嫌、今日は安静にしてって言ってる。

ちょっと探しに行くか…。」

中々戻って来ないから、康二とまず院内を探しに。

でも途中で会うスタッフに聞いても誰も見てないって言うし、

手空いてる皆で探しても、全く手がかり無いまま。

気づいたら居なくなったのに気づいてから30分位。

そろそろ見つけないと本格的にやばい。

ほんとは職務中だから余計な心配かけないであげたかったけど、

もうそんなこと言ってらんない状況。

「ふっかに大至急連絡して!もしかしたら蓮君が何か知ってるかも。」

翔太、どこ行っちゃったの…。

どこかで苦しい思い、してなきゃ良いけど………。