優しい約束と後悔 ページ34
Ren
翔「退院延びて行けなくなった。マジごめん。」
「大丈夫、気にしないで。」
明後日の車いすバスケの試合。
初めてレギュラーになれたから兄ちゃん達に見に来て貰いたかったんだけど、
生憎皆仕事で来れないって。
ほんとは翔太君が明日退院予定だったから、大丈夫そうなら来るって言ってたんだけど、
体調良くないみたいで退院延びちゃったって。
見た目は大丈夫そうだけど、検査結果が良くなかったみたい。
正直誰かには見に来て欲しかったから、
翔太君行けるかもってなった時はすっごい嬉しかったけど、
体調が最優先だから仕方がない。
翔太君も行きたかったのに…って言ってくれてるし、
次又元気な時に来てくれれば良いよって。
そう返したけど、やっぱりちょっとショック。
ここまで立ち直れた、頑張ったってとこ兄ちゃん達に見て欲しかった。
でも仕事とか体調もあるから仕方がないよなって、
自分に言い聞かせて無理やり納得させる。
皆それぞれ大変なんだから、高校生にもなって我儘言っちゃ駄目だよね。
翔太君には次の試合も頑張るから来れたら来てって言って、
ほんとはもうちょっといるつもりだったけど早目に帰った。
長い間居たら、本音がバレちゃいそうだったから。
.
兄ちゃん達にも行けなくてごめんねって言われて、
次は何とかするからって。
ほんとは初めてのレギュラーだから明後日絶対来て欲しかったのにって思ったけど、
そんなこと言っちゃいけないから、気持ちがバレない様に早目に部屋に戻ってベットに突っ伏す。
兄ちゃん達の前で活躍して褒めて貰いたかったなって子供みたいなこと思ったり。
そんなこと考えてたらいきなりスマホが鳴って、
翔太君から連絡が。
明日、病室来て欲しいって。
しかも一人で。
今日も行ったのにどうしたんだろって思ったけど、
なんか話があるみたいだったから、次の日学校の帰りに病院に行った。
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作者名:りる | 作成日時:2021年7月11日 19時