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Tatsuya





「涼太…‼ごめん遅くなって。」



涼「…ん。」






廊下のベンチに座ってる涼太。




隣には康二がついててくれてて、明るいトーンで話しかけてくれてる。






康「しょった、落ち着いたで。今さっきお部屋戻ったとこ。」




「良かった…康二もありがと。」






翔太が又発作を起こして意識不明になったって、涼太からの電話で慌てて戻って来た病院。





受話器からモニターのアラーム音とか周りの声が漏れ聞こえてきて、



やばいやつかもって思ってたから、落ち着いたみたいで一安心。







涼太連れて部屋に入ると、阿部ちゃんが色々やってくれてる中、




酸素マスクをつけて眠っている翔太。




やっぱりいつも以上に顔色は良くなくて、しんどそう。







阿「とりあえずは大丈夫。不整脈はもう治まってるよ。」





熱出てきて心臓びっくりしちゃったかな〜って翔太の頭撫でる阿部ちゃん。




言葉の節々がちょっとあざといのが気になるけど、腕はとっても優秀だから、



阿部ちゃんがいてくれて良かった。






ただ度重なる発作でダメージ受けちゃってるし、熱もまだちょっと上がってるみたいで、



回復には時間が必要だから、ちょっと入院は長引きそう。




蓮の方が、体は先に良くなるかな。









.









阿「そう言えば、転院の話どうなったの?」





「あぁ…。来週位かな。体的には大丈夫そうだけど…」







転院ってのは蓮の話。




事故の後、学校の近くの救急病院に運ばれて入院してたから、



容態が落ち着いたタイミングで、こっちの病院に転院させてリハビリしようって話になってた。





その方が通いやすいし、今日みたいにバタバタ行き来しなくて良いからね。




幸い蓮はもう安定はしていて、回復一直線。





精神的にねって話も阿部ちゃんにはしたけど、



こればっかりは仕方ないねって。






部活終わりで汗だくのまんまお見舞い来たりしてたとこ阿部ちゃんも見てたから、



話した時は頑張ってたのにねって悲しそうな顔をしてた。






阿「相当辛いと思うけど、何とか立ち直って欲しいね。まだ先は長いんだし…」




まだ中学生。




多分、これからの人生の方が長い。





又何か夢中になれるものを見つけてくれたら良いんだけど。



悲しいのは俺達も同じだけど、残りの人生それ一色じゃ可哀想だしね。

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作者名:りる | 作成日時:2021年7月11日 19時

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