毎日の朝 ページ2
Ryota
朝6時。
アラーム変りのバイブを感じて目が覚める。
毎朝俺が起きる世界に音は無い。
正確には殆んど聞こえてないだけなんだけど。
枕元の補聴器を着けて、漸く音が入ってくる。
生まれつきの難聴で補聴器生活は15年以上。
たまに頭痛や耳鳴りに苦しむ日もあるし、
聴こえないことに無力さを感じたこともある。
それでもそれ以外元気に暮らせているし、
兄弟も友達もいて、好きな料理を仕事に出来てるから充分幸せだなって。
空の隣のベッドを横目にそんなことを考えた。
.
6時に起きて、皆の朝御飯とお弁当を作るのが俺の仕事。
料理は大好きだし得意だから全然苦にならない。
照「おはよー」
料理を作ってると降りてくるのは、三男の照。
毎朝走りに行ってる。
体育大で理学療法士を目指して勉強中の彼は、この家では貴重な健康体。
体もムキムキで体脂肪率は常に一桁。
誰かしらがダウンすることの多いこの家では、体も丈夫で時間の融通も効いて、運転免許まで持っている有難い存在。
この先何があるかは分からないけど、今はとにかく丈夫で強くて頼りになる。
そんな彼を見送ってご飯を仕上げたら、あっという間に皆を起こす時間。
揃いも揃って、俺以外全員朝が苦手な兄弟達を起こしに行く。
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作者名:りる | 作成日時:2021年7月11日 19時