Snow brothers.5

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Koji




朝起こしに行ったしょったの部屋。




調子悪くてご機嫌斜めなのは知っとったけど、いつも以上に今日は起きてくれへんくて、



声かけて軽く揺すっても、ベッド少し起こしてみても毛布巻き込んでぐずぐずして不機嫌全開。




完全に起きる気配がゼロやった。






康「先お熱だけ計らせてな。毛布めくるで。」






取り敢えず検温だけはしないとあかんから、小さい子みたいに脇挟んで外れない様にぴとっとして支えたけど、


ほんまに赤ちゃんみたいにほっかほかやな。




勿論それは、それだけ熱が出てるってことで、


ぴびっと鳴った体温計にはまだ38度台の苦しい体温が表示されて、中々起きられへん位体調悪いのも頷ける。




それに今は一人ぼっちでふっかさんとも兄弟皆とも会えなくなってもうて、


きっと精神的にもそろそろ辛い時期なんやろな。




心電図も酸素もオキシメーターも全部フル装備の上に、楽しみも無くなって部屋に閉じ込められて体調悪くてって、


自分やったらって考えるだけで耐えられへん位やから、ほんまにしょったは頑張ってる。





そう思ったら、ここで無理矢理さすのも可哀想やし下手したら余計しんどくなって爆発してまうから、


体温とか酸素の数値とか必要なもの記録させて貰ったら、もう少し寝かしてあげることに。




朝少しばたばた落ち着いてからの方がこっちにも余裕があって、ご飯も薬もやしまずは起きる所から、


しょったのペースでゆっくり出来るしな。









.








阿部先生も同じ考えで、さすが康二分かってるって。



どんなに忙しくてもしょったは起きられへん時に無理矢理さしたら絶対あかんタイプって、皆分かっとるからな。







阿「翔太熱下がんないね〜酸素も落ちては無いけど良くなっても無いしな…ご機嫌もあんまだしね…」




康「旅行楽しみにしてましたからね〜糸が切れてもうたみたいで昨日からぐったりで。」




阿「目標あったから頑張れてた感じだもんね…何とか気力落とさずに頑張って欲しいけど…」









少し前まで旅行行きたいからって治療頑張って、家族もお友達もお見舞い一杯来てくれて嬉そうやったのに、



それが完全に裏目に出て誰からか、普通の人ならどうってこと無い位の弱っちい菌を貰ってしまったしょった。




あっという間に熱出て肺炎なって、そのまま大型連休に突入してしまってからは、


この前みたいなパワーがすっかり無くなってもうて、ほんまに心配やった。

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