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Tatsuya
照から翔太きつそうだから先に帰る、スポーツドリンク買ってきてって連絡入ってて、
体調が良くないんだと急いで必要なものを買って帰った。
辰「ただいま!ごめん遅くなって。翔太は?」
照「トイレ…帰ってからずっと。今涼太がついてる。」
翔太はもう吐くものも無いのに吐き気が止まらないらしくトイレで涼太に背中擦られてぐったり。
とにかく気持ち悪いらしく中々動けないでいた。
辰「翔太ちょっとお部屋で休も。体冷えちゃうから。」
涼「熱出てきたかも。翔太ほかほかしてる。」
照「マジか…ほんとだ熱いな。翔太動くぞ。」
照が背負って俺が支えて、涼太は翔太の口元に洗面器。
部屋のベッドに寝かせてあげると真っ白な顔を熱で少し赤く染めてまだ貧血や吐き気と格闘している翔太に、
皆心配で側を離れられない。
辰「ご飯食べれそう?涼太がうどん作ってくれたよ。薬飲まなきゃだから食べて欲しいけど…」
翔「むりっ…りょーにぃごめん……」
涼「無理しないで良いよ。気にしないで。とりあえずお薬飲んで水分はちゃんと取りな。」
体調悪いとふらふらしてる背中を支えて薬口に入れて何とか飲み込ませてって三人がかりで一苦労。
それだけ翔太が苦しい思いをしてるってことだから、こっちはこれ位全然大丈夫だけどね。
照「翔太寝てて良いからもしもしさせてね。…心臓は大丈夫だけどちょっとぜーぜーしてるかも、酸素しよっか。」
基本的に元気が取り柄の家の中で、生まれつき体が弱かった翔太。
年の離れた弟ってこともあって、三人ともすごくすごく可愛がったけど、
その倍以上たくさん心配をした。
特に小学生で大きな病気をしてから、元々弱かった心臓も呼吸器ももっと弱っちくなっちゃって、
透析の合併症で命に関わることもある。
そんな翔太を間近で見てきた上三人は、誰も何にも言わなくても皆医療や看護系の方に進んできて、
きっとそれぞれの形で翔太を守りたい気持ちは皆一緒。
多分翔太は俺達より長くは生きられないけれど、
少しでも長く一緒に生きていられる様に。
家で笑っていられる時間が増える様に。
小さい体で病気と闘っていた泣き虫で甘えん坊の弟に、
皆皆そう思って、出来ることをやってあげたいって思ってきたんだ。
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作者名:りる | 作成日時:2022年11月27日 21時