続き ページ28
その後、姉も年が近い方の兄も用事があると言って出て行ってしまい、親ともう一人の兄と残される。
かるてっとさん、なんだよね。あってるよね？
今更になって少し不安になってきた。
でも声はほぼ同じ。目を瞑ってその声を聞けばかるてっとさんの立ち絵が浮かんでくる。
なんにせよ、推し(であろう方)が隣にいることに心臓バックバク。
何をしていいのかわからず手持ち無沙汰になっていると、
「ちょっと買い物行ってこようか」
「そうだね」
親２人が立ち上がる。
「お前はどうする？」
「俺は折角だからAと待ってるよ」
あのいい声で名前を呼ばれて心臓が一層飛び跳ねる。
「いいの、A？」
「あ、うん、待ってるよ」
なんとか母さんに返事を返した。
買い物へ行った2人を見送ると、ちょっとトイレ行ってくる と言われリビングのソファーに一人で座る。
二人きりって、ヤバくないか？
ってか訊くなら今だよな。でもこれで違ったら気まずいよな…
…よし、取り敢えず、一回確認しよう。
スマホとワイヤレスのイヤホンを片方取り出し、ちょっと前に販売していたボイスを聞く。
うん、相変わらずいい声。
でも聞けば聞くほどやっぱり本人な気がしてくる…
「A、何聞いてんの？」
気づかなかった。そして左右で同じ声なのに違う台詞が聞こえることに脳がバグった。
「な、え、かるてっとさん!?」
「え"」
あ、やってしまった…
これから家族となる人にファンがいたら嫌かなって思って訊かないって決めたのに、咄嗟に出てしまった…
「お前っ」
「ごめんなさい！絶対に誰かに言ったりしないんで！」
手を合わせて下を向く。
声のトーンからして、決して笑っても喜んでもいないよなぁ…
だがその予想は違ったようだ。
「うん、それはお願いしたいけど、別に怒っちゃいねぇよ」
笑い混じりに言われる。
顔を上げた。恐らくあたしは拍子抜けして間抜けな顔をしていただろう。
「いや〜、まさか新しい妹が推してくれてるとはなぁ」
そんな軽い感じなんだ、と驚いていると、
「まぁでも、妹だからって故意にファンサはしないし、ファンだからってちょっと距離おいたりもしないから。
改めて、これからよろしくな、A」
いや、もう、故意じゃないのだろうけど、名前を呼ばれることがもうファンサ、というよりご褒美なんですよ。
これからの生活、心臓が幾つあっても足りないかも。
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γ(プロフ) - 蓬生さん» 気に入って頂けたようで何よりです😌リクエストありがとうございました!! 今後もよろしくお願いします🙇♀ (2022年3月14日 22時) (
レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 - γさん» うわ~！！めちゃくちゃ面白かったです！！！！ずっとニヤニヤしたまま何回も読み返しちゃいました笑😆ほんとありがとうございます🙇♀️🙇♀️また見に来ますね！！！ (2022年3月14日 11時) (レス) id: 68d7368f41 (このIDを非表示/違反報告)
γ(プロフ) - 蓬生さん» 分かりました!! 完成まで気長にお待ちください🙇♀ (2022年3月6日 19時) (レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 - γさん» 大丈夫です！記入漏れすみません💦 (2022年3月6日 18時) (レス) id: 68d7368f41 (このIDを非表示/違反報告)
γ(プロフ) - 蓬生さん» 了解致しました!! リクエスト完成時、そのお話にてお名前を記載しても大丈夫でしょうか? (2022年3月5日 20時) (レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：γ | 作成日時：2022年1月3日 22時
