続き ページ11
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「最近元気なくね？
なんかあった？」
学校からの帰り道、彼に言われる。
「そう？大丈夫だよ」
笑顔を返す。笑えているかどうかは不安だが。
「大丈夫じゃねえだろ、話せ」
真っ直ぐ見据えられる。
ダメだ、それにはいつも勝てない。
「…許婚、が、いるんだって……」
呆気にとられたような表情をした後、彼は珍しく声を荒げた。
「は、え、はっ!?」
その反応に思わず笑うと、笑い事じゃねぇだろうが、と返される。
「お前はそれでいいん？」
「良くはない、かなぁ……」
「じゃあ断れば―」
「それができないから困ってるんだよ」
視界が少し滲む。
ああ、ダメだって、余計悲しくなるじゃんか。
「…あ、俺……き……て欲しい」
俯いた彼が何かを言った。
「何て言った？」
「じゃあ、俺と……って…しい」
声が震えてる……？
「じゃあ!! 俺と付き合って欲しい、A!!」
いつもの姿とは全く違う、耳まで真っ赤にして、少し目に涙を溜めて、焦ったような顔で。
「本当はこんな形じゃなくて、ちゃんと言いたかった……!!」
私の肩に両手を置いて、下を向いて、溜めていたものを吐き出すかのように彼は言葉を紡ぎだした。
「ちゃんと、こういうときに とかって考えてた……!!
けど、そんなことになるなんて想像しねぇじゃん……」
返答に詰まる。言葉を返せない。
「前から好きだった、Aを他の奴に取られたくない。
だから、俺と付き合って!!」
これを父親に言って、どうなるかわからない。
でも、好きでもない人と結婚する位なら、跡継ぎになる位なら……
「大変な事になるかもしれないけど……!!」
勢いよく顔をあげたかるてっとは満面の笑みに変わった。
そして視界が真っ黒になる。
「大丈夫、一緒に乗り越えよう」
優しくて、大好きなその声に、心底安心した。
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幼馴染 × 片思い [M] リクエスト→←財閥 × 幼馴染 [Q]
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γ(プロフ) - 蓬生さん» 気に入って頂けたようで何よりです😌リクエストありがとうございました!! 今後もよろしくお願いします🙇♀ (2022年3月14日 22時) (
レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 - γさん» うわ~！！めちゃくちゃ面白かったです！！！！ずっとニヤニヤしたまま何回も読み返しちゃいました笑😆ほんとありがとうございます🙇♀️🙇♀️また見に来ますね！！！ (2022年3月14日 11時) (レス) id: 68d7368f41 (このIDを非表示/違反報告)
γ(プロフ) - 蓬生さん» 分かりました!! 完成まで気長にお待ちください🙇♀ (2022年3月6日 19時) (レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 - γさん» 大丈夫です！記入漏れすみません💦 (2022年3月6日 18時) (レス) id: 68d7368f41 (このIDを非表示/違反報告)
γ(プロフ) - 蓬生さん» 了解致しました!! リクエスト完成時、そのお話にてお名前を記載しても大丈夫でしょうか? (2022年3月5日 20時) (レス) id: 4093285c70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：γ | 作成日時：2022年1月3日 22時
