悠「270話目!恵、諦めちゃダメだからね!」 ページ7
サンマは、身がふっくらして張りがあって、目に濁りがなく透き通っている物。そして、口の先が黄色いと脂がのって新鮮らしいよ。
「新鮮そうなのは……」
「…無闇に新しいものを選べばいいってわけでもねぇ」
「まだ旨味が完成してないからな」
流石は黒木場…。
まぁでも今回のお題はちょっとラッキーだったかもね。
「今回は順調に試作できそうだな…カレーとか洋食がテーマだと知らない事が盛り沢山だったけど」
「旬になると必ずお品書きに出てたからね〜」
サンマにはちょっぴり自信アリだよ!
──
目利きに戻る私。
確かめる方法は、見るだけじゃなくて実際に触ってみる方法もある。
私は、狙いを定めたサンマを握る。
尾を持てば、ソイツはピンと真っ直ぐ立った。
新鮮な証拠。
「お刺身にしたらしっかりとした歯応えで美味しそうだね〜!」
お腹空いてきちゃったかも…と言いながら私のサンマを眺める恵ん。…ちょっと可愛い。
「目やお腹を見ても新鮮で間違いなし…よし」
「これが今日この店で一番のサンマだ!」
その時、黒木場にひょいっとサンマを取られた。
「違うな」
え…
「俺は…こいつをもらう」
黒木場が選んだのは、私のよりも小ぶりで膨らみも少し弱い気がする。
本当にそれでいいの…?
「……納得いかないってツラだな。じゃあ試してみるか?」
「このサンマを刺身にしてみれば、どっちが美味いかハッキリするぜ」
「俺とお前…どっちの目利きが上かどうかも…!」
「…今のは宣戦布告?」
黒木場は無言で私を見つめるまま。言っとくけど私は、無言は肯定と受け取る派だから。
黒木場はバンダナを、私は手拭いをいつも通り頭に巻いて準備をする。
さぁ、調理開始だよ。
あ、調理場は準備して貰える事になったよ。
──
同時にサンマを切り始めた2人。
「な、何だこりゃ…!」
調理のスピードに驚くのは勿論だが、何よりも人々が驚いたのは─
「あのリョウちゃんのスピードに、余裕で付いてってやがる!!」
魚介料理のスペシャリストである黒木場に引けを取らない、Aの腕。
「なんて鋭い包丁捌き…!」
「何者なんだあの子は!!」
あっという間に切り終え、盛り付けた皿をテーブルに置いた2人。
「さぁ」
二人の声が、重なる。
「食べ比べてみろ」
「食べ比べてみて」
「田所恵…!」
「恵ん…!」
恵「271話目だよっ…!うん!僕、頑張る…!!」→←え!?順位!?
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大二重@受験生(プロフ) - コメント有難うございます! 息抜き楽しいですし、ついやりたくなりますよね!(笑) 勉強しなきゃいけない…。でも小説書きたいし遊びたい…己との闘いはツライです(*_*) でもやるしかないですし……そうですね!お互い頑張りましょう!(*^^*) (2017年4月9日 22時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
monokuma(プロフ) - うちも今年、受験生なんです!そして小説書いてます!多かったんで、更新停止にしたんですけどね…(´・ω・`)息抜き用に2作作っちゃったけど(笑)←お互い、頑張りましょう!(*´▽`*)ノシ (2017年4月9日 21時) (レス) id: 4949feb4c8 (このIDを非表示/違反報告)
大二重(プロフ) - 日影さん» コメント有難うございます!!そう言っていただき、嬉しいです!!ヽ(;▽;)ノ これからも頑張ります♪ (2017年4月1日 16時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
日影 - とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしています! (2017年4月1日 9時) (レス) id: 314761d269 (このIDを非表示/違反報告)
大二重(プロフ) - 潮来さん» コメント、リクエスト有難うございます! 了解しました。ご期待に応えられるよう頑張ります!(`・ω・´) (2017年3月31日 13時) (レス) id: 03a3ee1556 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大二重@受験生 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/meernosedona/
作成日時:2017年3月20日 21時