其の料理人は唐突に 拾参【食戟のソーマ】

竜「337話目だってよ〜！」 ページ26

喧嘩をし始めた叡山先輩とテンションの高い人は取り敢えず置いておいて……

十傑の人達に一つ、とあるお願いをしてみる事にした。





私は緩く右手を上げる。


「あのぉ〜」









「私今すぐ十傑に入りたいんですけどぉ……誰か私と食戟してくれる先輩いないですかねー？」






しん……と静まり返る場。


テンションの高い人は、誰よりも大きく目を見開いていた。



何でここまで動揺しているのかは分からないけど。






そして、返ってきたのは









「受けねぇよ」

「受けないわ」





ＮＯという返事のみ。





……ありゃ。つまんないの。




「十傑に入った者が今更1年坊なんか相手にしてらんないからさ。ごめんねマジで」


テンションの高い人が、私達を見下ろすように言い放った。





「ねぇ怒んないでね謝るからさー！マジでマジでマジで！何しろ俺ら2年もさ」



「上のヤツら倒すのに超絶忙しいわけよ」







……なかなか言ってくれるね。



だけど、私達はそんなんで引き下がるほどのモンじゃない。


たまたま発言したのが私だっただけで、皆その席を狙っているわけなんだから。








そう……今だって、奪う機会を窺っている。









油断していると、足元掬われちゃうかもね？









とか心の中でカッコつけた事を言ってみたけど、よく考えたら食戟断られた時点でチャンスないんじゃね？


双方の同意が必要なわけだから……。









あー……チャンス欲しい！

そしてちょっと心の中で思った事が恥ずかしい！







「それじゃあ……」




すると、繊細な顔立ちの人が、静まり返った場に鶴の一声を出した。





「取り敢えずお茶……運ばせようか」

完結ぅゥゥ！→←久「336話目だよん♪」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す