sparkle２ ページ3
「毎回毎回、俺の仕事を増やすんじゃねぇよ。クソガキ」
『だったらほっとけばよくな〜い？そうすれば私も仕事の邪魔されなくて済むのにな〜。銃兎はお人よしだねぇ〜！』
「ケンカ売ってきたやつをボコボコにして金奪っていくのが仕事ですか？」
『これが一番お金が入るんだよねぇ〜』
「…」
コイツはいつもこう言う。このやり取りを何百回とやってきた。だが、このクソガキは金を集める理由を頑として説明しない。コイツは遊びに金を使うやつじゃない。借金かと思ったが、借金抱えてんならブランド物の服を着ているのはおかしい。
「…金に困っているとは思えないんだがな」
『そうかなぁ？お金はいくらあっても足りないんだよ』
そう。この言葉も毎回言うんだが、その度に世界的にも稀少な左目の透明な瞳は悲しみに染まっている。そして、血で染めたような真っ赤な右目は怒りで満ちていた。美しいくらいだ。
「家まで送ってやる。来い」
と、俺が機嫌悪く言うとちゃんと言うことを聞くようになる。そして、さっきの口調とは真逆の女とは思えない口調になる。
『…ふん。このやり取り今日で141回目だわ。あ〜あ。家に帰りたくねぇ』
「何故？」
『……家に帰ったってつまんねぇからに決まってんだろ。外で男共倒して金奪って、その度に銃兎に怒られてる方が何倍も楽しいわ』
と、Aはつまらなそうに言った。
「毎回毎回、仕事を増やされてるこちらの身にもなって欲しいですがね…着きましたよ」
『……ん。ありがと、銃兎』
「！」
まただ。時々コイツは消え入りそうな笑顔を俺に向ける。俺は毎回その笑顔にドキッとしてしまう。そして、我に返った時にはもう、Aの姿はない。
「…」
俺は仕事に戻った＿＿
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恋し隊(プロフ) - ミルちゃんかな？コメありがとうございます！これからも応援してほしいっす！ (2020年7月15日 15時) (
レス) id: ca52f4e596 (このIDを非表示/違反報告)
海松 - 初めまして！読ませていただきました！めっちゃおもしろいですね！ (2020年7月14日 17時) (レス) id: 59a71b4974 (このIDを非表示/違反報告)
恋し隊(プロフ) - 申し訳ございません！教えて下さり、ありがとうございました!すっかり忘れていました…ルール違反をしてしまい、作者反省しております！ (2020年7月13日 7時) (レス) id: ca52f4e596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋し隊 | 作成日時：2020年6月29日 7時
