咲き始めた ページ43
ー咲き始めたー
その日は組織への潜入でいつもより
帰りが遅くなってしまった日だった。
彼は金木犀の花が咲き始めた帰り道を歩いていた。
その香りにここ一か月ほど
避け続けている彼女のの事を思い出していた。
彼女が彼のサポートをしたのは
ほんの少しの期間だったが
彼女を以前より避けるようになった彼は
自分自身でその判断をしておきながら
淋しい気持ちになっていた。
2日間彼女が家にいた時は
彼女の底抜けな明るさに
初めは圧倒されてはいたものの
居心地はよく彼は彼女に知らず知らずのうちに
元気をもらっていたのだと今更ながら気づいていた。
自ら避けておきながら会いたいなどと
思ってしまうような夜だった。
しかし、やはり心のどこかで会ってはならない
そんな気がしていたのだった。
「なんでここに、、、」
彼は自宅のドアの前でつぶやいた。
彼の視線の先には、蹲っている彼女がいた。
彼はそっと彼女に近づくと
「どうしてここにいるんだ、」
突き放すかのような言い方をした
「心の底からわかりたい、この気持ちじゃダメでしょうか。」
彼の質問を無視して彼女はうつむいた顔を上げ
今にも泣きだしそうな表情で
泣き出しそうな声で彼をまっすぐ見て言った。
会ってはいけないと心のどこかで思い
今まさに彼女をこの場からおいやろうと考えていたが
彼女のその表情を目の当たりにして
追い返すことができず
彼は彼女の手を引き玄関の内へと引き入れた。
彼は玄関の鍵を閉めると玄関に立ち尽くす彼女を
追いこして部屋に入ろうとした。
「いつも平気なフリでいろんな顔を演じて、沢山のあなたが居て居場所があるのだったら、
泣ける場所の1つくらいつくたっていいじゃないですか。」
彼女は彼のジャケットの後ろの裾をつかみ
そう言った。
彼女は少年から話を聞いたとき
上司が彼女自身の昔の事について
彼に話したのだと気が付いた。
彼女は上司や同僚たちが自分の過去を
調べ知っているという事に気が付いていた。
だからこそ彼らを兄のように慕っていたのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 156人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
7+(プロフ) - モリアーティさん» どういたしまして〜！自己紹介ホームページ作ってみますので、出来たら告知しますね〜！楽しみにしていてください！！ (2020年10月10日 20時) (
レス) id: 1d2d53f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
モリアーティ - 7+さん» うわわ！答えていただきありがとうございます！！やっぱり、素敵な綺麗な方という印象です〜！！自己紹介ホムペわたしもとても楽しみにしてます！！休校さん乱入ナイスです！！ (2020年10月9日 20時) (レス) id: da719f4305 (このIDを非表示/違反報告)
7+(プロフ) - 休校さん» 共通点多いですね〜！自己紹介のホームページ作ってみます！！（需要があるかはわかりかねますが、）楽しみにしていてください！！ (2020年10月9日 7時) (レス) id: 1d2d53f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
休校(プロフ) - 乱入します！！ごめんなさい、モリアーティーさん！！汗 わあ、162センチ、一緒だ！わたしも、春の生まれですが、ふたご座、、、、惜しい、、自己紹介のためだけにホムペ作っても見るかもです笑 自己紹介、楽しみにしてます！ 乱入失礼しました (2020年10月8日 22時) (レス) id: 062e21009a (このIDを非表示/違反報告)
7+(プロフ) - モリアーティーさん» ありがとうございます！では、少しだけ自己紹介を。ななプラスと読みます。東北出身4月14 日生まれ162cm、プロフィール画像は友人がキャラメーカー？で私に似せてくれた自信作らしいです（美化されすぎです）コメントでは短いですね、いつかきちんと自己紹介しようかな (2020年10月8日 22時) (レス) id: 1d2d53f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：7+ | 作成日時：2020年9月3日 14時
