帰る場所【降谷零】

パンケーキ ページ24

ーパンケーキー









「何作ってるんですか？」


彼女は彼に背を向け
ハロにご飯を与えながらそう言った。






「出来たぞ」
彼がそう答えた







「パンケーキですか？！」


彼女は振り返り机の上に用意された
朝食を見て歓声を上げた。






「風見から相当の甘党で、パンケーキに目がないと聞いたからな。」


彼はそう答えた。









「おいしい〜、お店出せますよ！

なんでこんなに上手に作れるんですか？
形もきれいだし味も本当のお店のみたいです！」


彼女は幸せそうに
パンケーキをほおばりながらそう言った。



「実際に店に出しているからな、」



「え？店に出してるって、」


彼女は驚きながら言った







「潜入でな、いろんな店のパンケーキを研究して今これを新メニューにしようと考えているんだ。」







彼も自分の作ったパンケーキを食べながら話した









「えぇ！喫茶店で働いていることはこの間風見さんから聞いたのですが、まさかお料理を作っているんて、凄すぎる。

いろんなお店でパンケーキ食べるなんていいなぁ〜、あ、じゃあ米花ホテルのパンケーキ食べたことありますか？」





興味津々に彼女が身を乗り出しながら彼に質問をした







「いや、米花ホテルはないな。ホテルニュー米花ならあるが。」


彼は少し考えるとそう答えた。



「そうなんですか、」

少し残念そうに言ってまた話し始めた

「最近米花ホテルでケーキバイキングが始まって、そこで食べられるパンケーキが絶品らしいんですよ。」


彼女はまた目を輝かせ話し始めた







「それは、一度食べてみたいな。」


彼女があまりに熱弁するので、彼がそう答えると








「それじゃあ、一緒に行きましょうよ！！」


と彼女が嬉しそうにそういうと彼は驚いた顔をした。


「あ、すみません。今の忘れてください。」



彼女が対勢いで言ってしまったことを
反省するようにそういうと









「いや、行こう。」





彼がそういうと









「え、いいんですか？」







彼女が遠慮気味にでも嬉しそうにそう尋ねると









「ああ、もちろん」









彼も少し嬉しそうに答えた。

指切り→←イチョウ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す