検索窓
今日:13 hit、昨日:11 hit、合計:297,065 hit

**−33 ページ34

.


「何をそんなに見てたの?」

そう言ってわたしの手元を覗き込むウジさん。
だから、わたしはSIMPLEとだけ書かれた紙を差し出した。


「これ…他はたくさん書いてあるのに書いてないなーと思って…。」

「あー、これ……」




「…ウジさん…?」

わたしの声に、ハッとしたように我に返る。
ぼんやりしてるウジさんなんて珍しいな…


「……テーマは決まってるんだけど、何も浮かばなくて。」

「あ、なるほど…」

行き詰まってる、と。そういう事だよね?

……ナナホシ、地雷を踏みましたね?
よりによって1番デリケートなところ!!

あぁぁぁ!何やってんの!もう…


自分の無神経さに思わずはぁと肩を落とすと、ウジさんが笑うのが分かった。



「気にしてないから大丈夫だって。」

「…ごめんなさい。」

わたしが謝ると、
やめろよってちょっと拗ねたように言った。








「むしろ浮かびすぎなぐらいなんだ。」

「え?」




「俺さ、どっちかというと音が先に浮かんで、その後歌詞を書いていくタイプなんだよね。」

「ほぉ…」


実は歌詞を書くのはちょっと苦手でさ、
そう言うと、苦笑しながらコーヒーをすすった。



「でも最近は、
歌詞が先に浮かぶし、言葉もすらすら出てくる。
…自分でもちょっと不思議なくらい。」



自分の発言に恥ずかしくなったのか
ふはっと笑って、キャップを被り直すウジさん。



「うん、だからさ…。これが普通、かな。」

気にすんなってわたしの頭をぐしゃぐしゃにする。



ウジさんの優しさに胸がいっぱいになると同時に、アーティストに気を遣われるなんて…って申し訳なくなる。



「気にすんなって言ったらもっと気にするやつだよな、お前って。」

「…すいません。」

「面倒だな。」

「……」

「………じゃあ、SIMPLEはお前に任せることにするわ」

「…は?」





俺を傷付けた罰ってことで、

ニヤリとするウジさんに、開いた口が塞がらないのはしょうがないと思う。





.

**−34→←**−32



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (246 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1166人がお気に入り
設定タグ:SEVENTEEN , ホシ , スニョン   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おかぴー(プロフ) - マシュさん» コメントありがとうございます!最近更新できてなくて申し訳ないです。頑張りますのでよろしくお願いします(o^^o) (2017年9月18日 7時) (レス) id: 18035f4753 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ - 更新頑張ってください! (2017年9月17日 9時) (レス) id: 4dd55e2597 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴー(プロフ) - へさおちゃんさん» コメントありがとうございます(o^^o)今は可愛いホシくんですが、これからもっとかっこいいホシくんも出していけたらと思っているので楽しみにしていてくださいね〜!! (2017年8月26日 0時) (レス) id: 18035f4753 (このIDを非表示/違反報告)
へさおちゃん(プロフ) - ホシくん可愛い〜!!!どう仲良くなっていくかすごく楽しみです! (2017年8月25日 2時) (レス) id: 97cbb36833 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴー(プロフ) - 妖精さん» そんなお言葉を頂けて本当に嬉しいです!ありがとうございます(>_<)!では心地よい睡眠を取れるよう毎日頑張りますね!笑 (2017年8月13日 17時) (レス) id: 18035f4753 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おかぴー | 作成日時:2017年8月8日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。