**−26 ページ26
「ナナホシさん、」
控えめに肩を叩かれて振り向くと、ノーメイクで少し幼く見えるホシさん。
「どうしました?」
アルバムに向けてみんなノンストップで準備をしていて、すごいなぁプロだなぁって。
いつだったかそんな事を言ったら、ファンが待ってるから!と笑顔でドギョムさんが言ってて、アイドルってすごいと改めて感じた。
「ここの振りがどうしても納得いかなくて。相談に乗って欲しいんですけど…」
「わたしでよかったら、もちろん。」
こうやってホシさんに意見を求められるのは今となっては珍しいことではない。
かと言ってわたしが直接的な案を出すことはあまりなくて、大抵はわたしと喋りながらホシさんが自然とダンスのイメージを固めていってるだけなんだけど。
「たぶんこれがタイトル曲になると思うんです。」
「ああ、これが…いい曲ですよね。」
「うん、だからこだわりたくて…」
「少し可愛い系のイメージですかね…?」
「…僕もそう思った!」
ぱっと顔を上げるホシさん。キラキラした目が眩しい。
「もしインパクトを出すなら…うーん、例えば何か……座るとか!」
「あぁ!!それいい!!何か小物を使うのもいいな…」
「いいですね!」
「本とかは?あ、でもみんなで持つのもな…」
「一冊でいいんじゃないですか?その方が一体感も出ると思います!」
「そうですね!…うわぁ!ナナホシさんっ!」
うぐっ
相変わらずキラキラした目のホシさんは興奮したのか、突然わたしを抱きしめた。
細く見えるけど意外と筋肉質なんだな…少し汗ばんだホシさんの体温が心地いい…
なんて!!考えてる場合じゃない!
「ほ、ホシさん!」
名前を呼ぶと慌てて離れるホシさんに少し寂しいな、なんて。
「ごごごごごめんなさい!!!つい!!」
両手を上げてぺこぺこする姿が可愛くて、大丈夫ですと微笑むと、安心したようにふぅと息をつく。
「ナナホシさんといると、いいアイディアがたくさん浮かびます。」
「わたしもです。」
ふたりで顔を見合わせてふふふっと笑っていると、ウジさんがわたしを呼ぶ声がした。
「わたし行ってきますね!」
「あ、はい…」
立ち上がると、あの、と呼び止められた。
「また…戻ってきてくれませんか…」
その言葉にうなづくと、嬉しそうに笑った。
「いってらっしゃい」
ふわふわと手を振るホシさんに、思わず頬が緩んでしまう。
早くホシさんの所へ行きたいって思っちゃってるのは確実にあなたのせいですからね…
1166人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おかぴー(プロフ) - マシュさん» コメントありがとうございます!最近更新できてなくて申し訳ないです。頑張りますのでよろしくお願いします(o^^o) (2017年9月18日 7時) (レス) id: 18035f4753 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ - 更新頑張ってください! (2017年9月17日 9時) (レス) id: 4dd55e2597 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴー(プロフ) - へさおちゃんさん» コメントありがとうございます(o^^o)今は可愛いホシくんですが、これからもっとかっこいいホシくんも出していけたらと思っているので楽しみにしていてくださいね〜!! (2017年8月26日 0時) (レス) id: 18035f4753 (このIDを非表示/違反報告)
へさおちゃん(プロフ) - ホシくん可愛い〜!!!どう仲良くなっていくかすごく楽しみです! (2017年8月25日 2時) (レス) id: 97cbb36833 (このIDを非表示/違反報告)
おかぴー(プロフ) - 妖精さん» そんなお言葉を頂けて本当に嬉しいです!ありがとうございます(>_<)!では心地よい睡眠を取れるよう毎日頑張りますね!笑 (2017年8月13日 17時) (レス) id: 18035f4753 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おかぴー | 作成日時:2017年8月8日 11時