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何をしているのかと不思議に思って、つい足を止めてしまっていた。
彼女は俺の気配を察知したのか、ふと姿勢を正す。
「あの、ここの本をとりたいとかですか？」
「え、あ、いえ、」
「すみません。私…目が悪くて、探すのに時間かかってしまって。」
確かに、俺の方を向いてはいるが目線は合わないし、どこか斜めの方向を見ている。
いつもなら足早に去っていたはずの自分だが、なぜか彼女の方に足を進めてしまっていた。
「何の本ですか。」
「えっ、」
「探してるの。」
そう声をかけると、彼女は驚いたようにしながらも本のタイトルを俺に教えた。
別に、特別な理由なんてない。ただの気まぐれ。
彼女が探していたのは、外国の風景を集めた写真集だった。
「図書館に来て、写真集を見るなんておかしいですよね。でも、これなら簡単に見えるから。」
「……はぁ。」
「探してくれてありがとうございました。」
彼女は律義に俺に向かって頭を下げ、歩き出す。
どこかに座って読むのか、というか、空いている場所とかわかるのか。
気付けば彼女の肩を叩いて、まっすぐ歩いた先にある空いた席を指差していた。
「あそこが空いてる。」
「あ…えへへ、ありがとうございます。助かります。」
彼女は照れたように笑って、その方へ向かう。
もしかしたら最初から、あそこに向かうつもりだったかもしれない。
それに、風景の写真が見えるなら、文字が読めないだけでぼんやりとでも周りは見えていたのかもしれない。
余計なお世話だっただろうか。
柄にもないことをしてしまったと若干後悔をしながら、俺も座る席を選ぶことにした。
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岡崎にちか(プロフ) - まどかさん» ありがとうございますー！今作も楽しんで頂けたら嬉しいです！！ (2022年3月8日 16時) (
レス) id: d9673fffe2 (このIDを非表示/違反報告)
まどか(プロフ) - 短編集きちゃ〜！！めっちゃ更新楽しみにしてます、これからも頑張ってください！！！ (2022年3月7日 18時) (レス) id: 068cc2a151 (このIDを非表示/違反報告)
岡崎にちか(プロフ) - Bearlさん» ありがとうございます！！頑張ります！ (2022年3月6日 16時) (レス) id: d9673fffe2 (このIDを非表示/違反報告)
Bearl - めっちゃ好きです…！これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2022年3月6日 10時) (レス) @page2 id: cd9603c5df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：岡崎にちか | 作成日時：2022年3月5日 23時
