第６話：待ち合わせ ページ45
今日は至さんとの約束の日でもある、金曜日のクリスマスイブ。
18時に天鵞絨駅前で待ち合わせすることになっている。
『ちょっと早すぎちゃったかな…。』
時刻は現在、17時45分。
まだ少し時間があったので、駅のベンチに座ってカバンからスマホを取り出し、身だしなみの最終チェックをする。
『本当にこれ、私…なんだよね。』
スマホ越しに映る自分の姿が未だに信じられず、ポツリと呟いた。
ことの発端は今から1時間前――。
服に着替えて洗面台で準備していたところに、突然幸くんが現れ腕を掴まれた私はそのまま東さんの部屋に連れ込まれた。
幸くんはコテで私の髪を巻き、東さんは顔にメイクをし始め、2人にされるがままとなり―――。
「うん、さすがあず姉。」
「ふふ、幸もね。…Aちゃん、鏡見てごらん。」
鏡の前まで誘導され、そっと目を開ける。
『す、すごい…！』
ゆるふわに巻かれた髪に、メイクアップされた顔。
映し出された自分の姿に、こんなにも変われるものなのかと驚きを隠せずにいた。
「せっかくオレが選んだ服なんだし、可愛くして行ってもらわないと。」
「うん、すっごくきれいだよ。今日は楽しんできてね。」
そう送り出され、今に至るわけだが…。
『あれ？幸くんはともかく、どうして東さんまで…。』
ふと疑問に思って頭を悩ませていると、目の前に車が止まりププッとクラクションを鳴らされた。
運転席を見ると、そこには私に向かって手招きをする至さんの姿があった。
小走りで駆け寄り、助手席のドアから乗り込む。
『お疲れ様です。』
「おつおつー。」
至さんは私がシートベルトをしめたのを確認すると、車を発進させた。
「…ねえ、今日いつもと違うね。髪型とか…あとメイクもしてる？」
赤信号で停車中。至さんが不意に問いかけてきた。
『えっと、幸くんと東さんにやられまして…。』
「あーあの2人ね…なんか納得。」
そう言って苦笑いを浮かべる至さん。
『やっぱり、変ですよね…。』
思ったよりも反応がイマイチだったことに、ショックを受けている自分がいた。
あれ？何に期待してたんだろう、私は…。
「―――似合ってるよ、すごく。」
俯いてた私に、至さんがぼそりと小さな声で呟いた。
『え……？』
至さんは目線は変えずに前を見つめたままだったが、耳が少し赤くなっている気がした。
to be continued...
更新が遅くなり大変申し訳ありませんでした…。
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ささき - とっても良かったです！！！！ (2019年2月23日 4時) (
レス) id: 1e1a117a8f (このIDを非表示/違反報告)
朝霧ゆら(プロフ) - cocoさん» 全然大丈夫ですよ！！更新ふぁいとです(*^^*) (2017年9月6日 16時) (レス) id: f272f35116 (このIDを非表示/違反報告)
coco(プロフ) - 朝霧ゆらさん» すいません！まだ返信の仕方がよく分かっていなくて、ちゃんと返せていませんでした(TT)前のコメントにも載せましたが、コメントと同時に温かいお言葉本当に嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2017年9月6日 8時) (レス) id: 1d170c4237 (このIDを非表示/違反報告)
coco(プロフ) - ホイップなクリームさん» わあああとても嬉しいです(TT)真澄くん、至さん推しなので今回2人の話を作ってみました！更新遅くなるかもですが頑張ります！これからもよろしくお願いします^ ^ (2017年9月6日 8時) (レス) id: 1d170c4237 (このIDを非表示/違反報告)
ホイップなクリーム - 真澄君推しの私には…ホント俺得です///至さんも好きなので最っ高です！！これからも更新頑張ってくださいヽ(*´∀｀)ノ応援してます(｀・ω・´) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 9fe09aed16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：coco | 作成日時：2017年7月20日 23時
