今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:66,301 hit
小｜中｜大
７７- 清水の舞台編 ページ43
「久しぶりの京都だー」
グッと背を伸ばすと凝り固まった体がほぐれ長時間の移動からやっと解放されたことを実感する
新幹線はいいがバスはキツかった、背凭れを倒すことも人数の関係で難しく殆ど垂直。無理
「あ"ー疲れた…」
欠伸をしながら突っ立っていると背中を勢いよく叩かれ体内の空気が全部口から出る
咳き込みながら相手を睨みつけるが、三橋は京都に来たという事実にテンションが上がっているようだった
「いてーヨ阿呆、力加減しろ！」
「んふふ京都来ちゃったんだ、俺」
「お前だけじゃないけどな」
「テンション高いわねー三ちゃん」
「家族で旅行とか行ったことねーのかな？」
家庭の経済格差をさらりと見せつけれた気がするぞ…
終始表情を緩めてあちこち見回していた三橋だったが、急に眉根を顰めた
「木造の車に松の木が生えてんやつとかよ、金メタでボンネットに金閣のついとるクルマとかあんじゃねーのか？」
「お前京都を何だと思ってんだ？」
呆れた伊藤くんが京都について説明を始めたが耳くそをほじり話を聞かない三橋は赤坂さんへと食べ物を求めて行ってしまった
「伊藤くん京都詳しいんだね」
「まーね、調べたから」
デレっとした顔で首へ手を当てソワソワする、京子ちゃんとの話題作りかな
全員がバスから降りだのを確認した先生が拡声器を手に班行動で各自回れと指示を出したのち何処かへと向かって行った。
楽しんでンな
「俺らもいこーぜ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2019年10月4日 23時
