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佐々木とは、ゴリラみたいな生徒指導担当の教師だ。
佐川に背を押され学校に着くと丁度佐々木が同学年の不良くん(A)の髪を掴みあげ突き飛ばしたところだった。どうやら髪型と服装が引っかかったらしい
坊主にしろと生徒に迫る佐々木はよっぽど機嫌が悪いのか竹刀をブンブン振り回していた

「こえー」

「あぁやって片っ端から短ランとか没収してんすよ!はぁ、俺この前買ったばっかなのに…フケますか?」

自身の着ている学ランをつまみながら涙目の佐川くん、改造したものなんて着てくるからそうなるのだ。
俺は前ボタン留めてないだけで制服は普通のもの、髪が引っかかるかもしれねーけど

確実に校則を違反している2人を見ると顎に手を当て悩んでいる様だった。
そして顔を見合わせニッコリと笑う

「試練の壁は乗り越えるぜ、な?イトーくん」

「おうよ」

そういうと向かいのガードレールへ足をかけ何度か弾んで勢いをつけると

「おお!」

学校をぐるりと囲んでいる塀をジャンプで乗り越えていった。物理的な乗り越え方だな。

「すげー」

「真似できねーわ、俺ァ正面から行くヨ」

「ちょっ!まずいっすよー!」

佐川くんの制止を振り切りそのまま校門へと向かう
竹刀を持った佐々木にギロリと睨まれるが余裕の笑みで挨拶を返した

「おはよーございます」

「貴様その髪型はなんだ」

「やだなー先生忘れちゃったんすか、転校した時に申請してますよ?地毛だってね」

それで本当に通っちゃったんだから注意される筋合いはねー。ザルでよかったぜ
流石に一度許可を得ている人間を注意するのはまずいと思ったのが鼻で笑って道を開けてくれた。
どーもどーも、わるいね


「…ふん、ツッパリ風情が」

俺はツッパリじゃねぇんだよ!

68その1→←66 -なのに貴方は京都へ行くの!編



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作成日時:2019年10月4日 23時

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