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「よぉ今井、いいこと教えてやるよ!」
茶店について中に入った時には既に遅し
ニッコニコ笑顔な三橋は2人に向かって話しかけていた
「明美ちゃんにはちゃんとヤサ男な本命がいるだぞー!」
「馬鹿!二股かけられてるなんて心折れること直接本人に言うんじゃねーヨ!」
「Aくんも言っちゃってるよ」
慌てて三橋の口を塞いだがもう言ってしまったものは取り消せない。散々邪魔した俺でも二股掛けられてるなんて気が引けるくらいだ。笑ったけど
「嘘じゃないもんね、仲よさそうに歩いてるところ見たんだからよ」
ニクイね三枚目、と笑顔で煽る三橋へ今井くんは
「そんなに羨ましいのか?可哀想な奴だな」
爽やかな笑顔で返した。
まじかよ今井くん流石だよ今井くん
その場にいた全員がキョトンとした顔で今井くんを見つめた。普通ここまで言われたら少しくらい疑ってしまいそうなものだが
「だけどよ三橋…言って良い事と悪い事ってのが世の中にはあるんだぜ」
「あ?やんのか。二度と忘れられねー様にこのミツハーシー様の恐ろしさ思い知らせてやるぜ」
「なんか嬉しそーだな」
「よっぽど過去の事にされたのがショックだったんだな…」
アイツ意外と寂しがりだから、と言った伊藤くんはどこか遠くを見つめはじめた。三橋と色々あったんだね…
「ハァ…お前ら女にゃ飢えてたもんなあ」
「なんだと!」
「待ってさり気なく俺と一緒にされてる?」
「散々邪魔してたから仕方ない」
「イトーくんまで…」
「オマエらの飢えはこんなもんじゃいやせねーだろうけど、ほら」
ゴソゴソとポケットを漁った今井くんは小さな茶色い箱を取り出し三橋に持たせた
「キャラメルやるかさ、くってくれよ」
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作成日時:2019年9月7日 1時