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「はぁーあ…」
「いつまで落ち込んでんだよ」
「Aはもういいのかよ〜」
「俺思ったんだよね、今井くんに構って俺の青春を潰しちまうってのは勿体ねぇってさ」
「理由は不純だけどAくん偉いよ」
「そりゃどーもありがとね」
「ぐぬぬ…俺以外が幸せになんのは構わねーけど今井は俺より不幸じゃねーと嫌だ！」
落ち込んでいたと思ったら今度は怒り出した
手をブンブン振って暴れるのでいそいそと伊藤くんの後ろへと隠れると飛んできた拳を受け止めてくれた。
ナイスガード！
「暴れんな…ん？あれって」
「なになに？…おっ？」
伊藤くんが見つめる先にはロングスカートのスケバンとナヨナヨした男子
何やら仲よさげに話している
「明美ちゃんだよね？」
「なんじゃなんじゃ？」
三人揃って影に隠れ様子を見る
めちゃくちゃ仲良ーじゃんあの二人
しばらく眺めていると、男が明美ちゃんの腰に手を回し何処かへと歩いて行った
「今井のやつ…二股掛けられてたんだ」
「可哀想だね…ちょっとだけ」
「今井あんなに嬉しそうだったのにな…」
「「「フッハハハハハ！！！！！」」」
「アーハハハ！！！」
「なんたお前ら！ワルやのう！」
「イヤァ！今井って楽しーなー！」
「笑いすぎて顎痛ェ」
腹を抱えて笑う俺たち
笑い過ぎて膝から崩れ落ちて地面を転がる
三橋は能を舞っているし伊藤くんは手を叩いていた
しばらく笑ってひぃひぃ言いながらもなんとか呼吸を整える
「ハァおもしろ…ハハ」
「いやー今井の奴は本当期待を裏切らないね」
「あー傑作だこりゃ…俺涙出てきたモン」
「今井くんにゃ悪いけど今年1笑えた出来事やわ」
流れる涙を拭っていると伊藤くんと目があった
お互いまた笑い出す
とまんねーわこれ
「今井に教えてやろーと！」
「「えっ」」
ケラケラと笑った三橋はそのまま止める間も無く走っていった。足の速さじゃ俺たち2人では追いつけないだろうな
「どうする、イトーくん」
「追いかけるしか…ないかな」
ですよね
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作成日時：2019年9月7日 1時
