【刀剣乱舞】子供の自分に嫉妬した【三日月宗近】 (ページ7)

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7話ページ7

貴方サイド

「実はさ、三日前に顕現された、小さい方の僕の事なんだけど……」

僕は倶利伽羅に、子供の自分に酷く嫉妬してしまうこと、恋人の三日月が取られないか不安な事を話した。

倶利伽羅は、黙って聞いていた。

「……そんな感じなんだ。子供相手に本気になるなんて、大人気ないよな」

自嘲した笑みを浮かべると、倶利伽羅が優しく頭を撫でてくれた。

「倶利伽羅……？」

思わず不思議そうに見つめてしまう。

「あんたは、良く耐えたと思う。好きな奴が他の誰かに取られそうなのは、見ていて辛いな」

普段群れないなどと言ってるのに、こういう時は優しい言葉を掛けてくれる倶利伽羅。

優しい彼に甘えてしまい、額を彼の肩に押し付けた。

「ごめん、少しの間でいいから……」

倶利伽羅は、何も言わず僕の頭を撫でてくれた。

ありがとう、倶利伽羅。

その夜、夕餉に倶利伽羅と一緒に向かうと、小さい僕が粟田口の短刀達に一緒に食べようと誘われていた。

良かった、ちゃんと仲良くは出来てるみたいだ。

矢張り自分の事だから気になってしまう。

ふと、近くに居た三日月と視線が合ったが、気まずくて直ぐに目を逸らした。

けれど、何故か三日月の視線を強く感じた。

横目で見ると、三日月の隣が空いていた。

けれど、僕はどうしてか三日月に近寄れなくて、倶利伽羅と国永の間に座った。

倶利伽羅が少し驚いた様に僕を見る。

「良いのか？」

そう聞いて来た彼は、おそらく三日月の隣の席が空いていたのを見ていたんだろう。

「なんか、近寄れなくて……気まずくて、隣に座るのはやめたんだ」

そう説明すると、幾分納得したのか、それ以上は何も言って来なかった。

夕餉も食べ終わり、部屋に戻ろうとすると、国永が声を掛けて来た。

また小さい僕の話かと思ったけど、何時になく真剣な表情を浮かべる国永。

何か有ると思って、僕の部屋に国永を入れた。

「突然済まない」

国永は最初そう謝って、じっと僕を見つめた。

「やっぱり……」

ぽつりと呟いた国永の言葉が引っ掛かった。

すると、国永の両手が僕の頬に触れる。