【刀剣乱舞】子供の自分に嫉妬した【三日月宗近】 (ページ6)

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6話ページ6

貴方サイド

小さい僕が頑張る発言をして三日。

正直驚いた。

彼女は小さいながらも他の刀の手伝いをし、稽古も頑張っていた。

他の刀剣達に積極的に声を掛け、友好関係を築いていった。

その手助けをしていたのが三日月だった。

自分の刀派である三条や短刀が多い粟田口と仲良くさせ、それに慣れた頃に他の刀にも話しかけて行く感じだった。

食事をする際も小さい僕は三日月の隣だし、寝る事を知らない故、三日月が寝かしつけたらしい。

彼女自身に三日月に好意が無くとも、とても懐いていて、何時も一緒だった。

勿論、僕も三日月を誘ったりしたのだが……

『小さい方の世話で忙しくてな。またにしてくれ』

と断られてしまった。

その“また”とやらは何時来るのか……

自信喪失で最近は出陣以外では部屋に籠っている。

時々国永が声を掛けてくれるが、話す内容は小さい方の僕ばかり。

国永は僕の心情を知らないから平気で話すのだが、僕にとってそれは苦痛でしか無かった。

元主が同じだった国永とは、離れ離れになるまでは何時も一緒だった。

だからこの本丸に顕現して、一番に話しかけてくれた国永には感謝しかなかった。

そんな国永も、今は小さい方の僕に夢中。

なんだか、大切な恋人と親友を一気に奪われた感じだ。

実際そうだけど。

遣る瀬無い気持ちになり、どんよりとした気分になる。

「どうした？」

顔を上げると、訝しげな表情をしながら僕の傍に立っている倶利伽羅の姿が視界に入る。

「倶利伽羅、お帰り。出陣ご苦労様」

労いの言葉を掛けると、倶利伽羅は僕の直ぐ横に腰を下ろした。

彼もまた、伊達家の元に居た時に知り合った刀だ。

無表情が多く愛想も無い彼は、僕そっくりで、自然と彼の考えが分かるようになっていた。

「大丈夫か？」

何時も無表情な倶利伽羅は、この時は酷く心配そうな顔付きだった。

「大丈夫って、何が？」

首を傾げながら聞くと、倶利伽羅の大きな掌が僕の頬に置かれる。

「顔色が悪い。光忠も心配している」

ああ、光忠もか……そう言えば二日前に、同じ様な事聞かれたな。

彼に、話してみようかな……