粟田口の新しい短刀が来たら僕の扱いが雑になった件について【刀剣乱舞】

7話 ページ8

貴方サイド

「違うよ。ただ、怪我されたら僕も嫌だから。それだけだよ」

「……わかりました。

わがままいってあるじさまをこまらせたくないですし、

しばらくがまんします」

「ごめんね」

今剣にはあまり我慢をさせてたくない。

僕がこの本丸に来て、最初に信用してくれた子だから。

「代わりに違う遊びをしようか」

「はい！」

今剣の手を握り、庭に行く。

「何をして遊ぶ？」

「ん〜、やっぱりあるじさまとのんびりしていたいです」

そう言って今剣は僕の手を引き、大広間に行く。

「いち兄のバカ！」

いきなり信濃の罵声が聞こえた。

顕現されて間もないのに、どうしたのだろうか？

大広間に入ると、信濃が抜刀していた。

「どうしたんですか！？」

隣にいた今剣が驚きの声を上げる。

「いち兄なんか大ッ嫌い！顔も見たくない！」

「私は心配してるんです！」

「それが迷惑なの！俺だってもう守ってもらえなくても戦えるよ！」

戦う？出陣の話をしているのだろうか？

「君ら何の話をしているの？信濃は抜刀しないで？」

「大将！いち兄を説得してよ……」

振り返りながら言う信濃に、弟の姿が重なる。

「どうしたの？」

「俺、出陣したいんだ！演練にも行きたい！」

「うん。僕も君に強くなって欲しいから、出陣させるつもりだけど」

「それなのに、いち兄が出陣しちゃ駄目って……」

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