幕末女子高生 鬼と夜明け １−２ ページ17
案内役の教師に連れられ、廊下を歩きながら重岡はぐるぐると考える。いまだに頬の熱は引かない。
赤❨なんで俺のこと知ってたんや、彼奴…❩
教師に先導され、教室に足を踏み入れた重岡のこめかみに、銃口が突きつけられた。
晋「よォ、坂本サン」
坂本が即座に重岡に『替わり』、坂本の名前が呼ばれると同時にパァン、と乾いた音がしてひらひらと飾り紐が宙を舞った。
けらけらと楽しげに笑うのは金髪の小柄な男子生徒だった。悪びれる様子もなく、てへっと笑う。
晋「なんつって」
龍「何するがよ、高杉さん！！」
高杉晋作を宿した男子生徒が坂本にじゃれるように抱きつく。
わちゃわちゃと戯れていると高杉が思い出したように言った。
晋「それにしても坂本サン、初日から鬼に目ぇつけられて、とんだ災難だったなァ」
龍「あぁ、土方ね」
重岡と替わったままの坂本が足を抱えてぷらぷらと揺らしながら、鼻筋をおさえた。
龍「噂と違って驚いたぜよ。新選組の鬼が…」
はあぁ、とうっとりとため息をつく。
龍「げに美しいとは思わざったぁ…！！」
高杉はヒュー、と口笛を吹いた。にやりとした笑みを浮かべて笑う。
晋「倒幕派の代表、坂本龍馬が新選組副長に一目惚れ…こりゃあ面白くなりそうだなァ…」
〜・〜・〜・〜
赤「改めて、俺は重岡大毅…まぁ見ての通り坂本龍馬の魂持ちや。よろしくな、高杉晋作の魂持ち」
緑「ははっ、俺は神山智洋。神ちゃんって呼んでやぁー」
赤「土方歳三の魂持ちの名前、なんて言うん？」
緑「中間淳太さん。風紀委員会の副委員長やで」
赤「へぇ…」
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嵐
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作者名：眞都 | 作成日時：2023年8月12日 16時
