08.可愛い梱包紙 ページ9
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桜の季節も通りすぎ
だんだん暖かさが眠気に変わりはじめてきた５月
お布団の誘惑に負けないように
なんとか目を覚まして体を伸ばす
昨日セアと買い物へ出かけたとき
可愛くて目に留まったヘアアクセ
お値段が可愛くなくて買うのを断念した…
でも可愛いかったから買っておけば良かったかなあと
髪の毛を梳かし小さくハーフアップを作りながら思った
「いってらっしゃ〜い」と
ゆるい母の声を背に玄関を出て
学校まではバス通学なのでバス停までの道を
あくびを一つ二つとこぼしながらゆったりと歩く
いつものバスに乗り込み
空いてる座席を探そうと奥まで行くと
WN「やっぱりこの時間だったね」
ここ空いてると自分の席の横を叩くウォヌ
下がりかけた眼鏡をくいっと指で上げる仕草に
乗り合わせた女子高生たちがざわめく
『今日ローテーションは？』
WN「変わってもらった」
13人はセアの父の秘書や専属運転手、
会社の首脳陣に当たる方々でその子どもである彼らは
小さい頃から英才教育を受けて育っている
同世代の子たちよりずっと賢く強いので
大人より近くでセアを守ってもらえるようにと
セアとはずっと同じ学校に通っている
そのセアはわたしと一緒がいいと
高校も公立高校に通っている本当に可愛い泣いた
もちろん学年はバラバラだけど
ひとつ下の学年のウォヌも同じ学校に通っている
昔からローテーションを組んで
セアの送り迎えをしている徹底ぶりなので
朝にこうして彼らに会うのは珍しい
『朝用事あったんだ？
なんかバスでウォヌに会うの新鮮で良いね〜』
眠そうな眼鏡の奥の目が瞬いて
顔が窓の外を向いてしまった
WN「…そういうのあんまり言わない方がいいよ」
『ごめん無神経だったね、
人に言いたくない用事とかあるよね』
WN「そこじゃないし、Aに用事がある」
『わたし？』
目線は未だに合わないし
言ってる意味もわからないしで
頭にはてながいくつも浮かぶ
WN「昨日の、これ」
セアの買い物には執事である彼らが
必ずどんなときも付いている
昨日の買い物でもウォヌとミョンホとジフンが
セアの四方を固めていた
これ、とウォヌが胸に抱える鞄から
可愛い梱包紙を取り出してわたしに渡す
『ん？なんだっけ？』
カサカサと梱包紙の音を響かせて
乱雑にならないようにテープを切る
『あ！！』
WN「似合うと思うって…………お嬢さまが」
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よる - コメント失礼します！冒頭からこんなに面白くて引き込まれる作品は久しぶりです！更新楽しみにしてます！ (3月6日 12時) (
レス) id: 6320421e04 (このIDを非表示/違反報告)
おきょん(プロフ) - コメント失礼します！まだ9ページまでしか読んでないのに面白いのでお気に入りにいれさせていただきました！執事系大好きなので嬉しいです！更新楽しみにしてます！！ (9月26日 23時) (レス) id: c8cd884924 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春 | 作成日時：2023年9月19日 22時
