私の執事は同級生 (ページ18)

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早起きページ18

AM4:00

昨日早寝したせいで珍しく朝早く目が覚めた
近所を把握するために少し散歩でもしようかな

その前に弁当のためにご飯を炊いてセットした。

パジャマ代わりのスウェットのまま外に出る。
春の陽気も感じない早朝の静かな街。
どこの家もまだ眠ってる。
道を照らすのは等間隔に置かれた街灯の灯り。
そして24時間営業のコンビニぐらい。

イヤフォンで音楽を聴きながら歌を口づさむ。
誰もいない真っ暗な街で俺は歌に入り浸っていた。

前方に人影を見つけて歌うのをやめた。
髪の長さと体型からして女の人…？
付いて行くつもりなんじゃないけどどうやらその人も同じ方向に向かってるみたいだ。

人見知りの本能が
"相手に気づかれるな"
って自分に語りかける

足音を抑えて少し離れてその後ろを歩いた

前の人が立ち止まれば俺も立ち止まる

その人は地面の割れ目に寂しく咲いてたタンポポの前で長い事足を止めた。
何かを話しかけているみたいだった。
その花をひと撫でして立ち上がったその人はまた歩き始めた。

長く歩き続けて、ふと気づけば
街が少しずつ明るさを取り戻しだしていて、
俺は空を見上げた。
綺麗な青空で真っ白な月が薄く輝いている。

目線を戻すと無意識に付いてきてしまったあの人は居なくなっていた。

なぜだろう。
また会いたい。
そう思った。