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居酒屋で2時間くらい飲んで、明日も仕事があるからと日付が変わる前には店を出ることにした
『私払うわ』
「え、何言ってるん?いつも俺やろ」
『だからたまには私が払うって(笑)』
「そんなんええねん、俺結構稼いでんねんで?」
『うわ、、』
そう言うこと自分で言っちゃう系か
「じゃあ先行っとるわ」
あ!あいつ私が何も言い返せないからってドヤ顔していったぞ!!
うざ!!!
とか思うけど、その優しさを私は嬉しいと思ってること、ちゃんとせいやは知ってるんやろな
「お待たせ」
『ん、ほんまありがとうね』
「はーい」
店の外はもうすっかり人気もなく、ビューと強くふく風の音がよく聞こえる
『え、外めっちゃ寒いやん』
「一月やからそりゃ寒いやろ」
そういうせいやも耳が赤くなってる
「マフラーとかせんで、そんな薄着でいるから寒いんやろ」
『一年中ズボンなやつに言われたないわ(笑)』
なんかあれや、学生時代によく二人で帰ってたのを思い出す
そういえば二人で帰り道に公園で星見たことあったなぁ〜、懐かし
そんなことを一人で考えてたら、道路の小さな段差に気が付かなくて
思いっきり足を段差に引っ掛けてしまった
『うわっ!』
あ、あかん
そう思ってもだんだんと近づいてくる地面
このままだと顔からいきそう、
そう思った私は反射的に目を閉じていた
『わっ!!』 (ドンッ!!)
あれ、思ったより痛くない
地面の冷たさも、硬さも全く感じない
それどころかいつものせいやの安心する匂いがした
『あ、、、、』
転びそうになった私をせいやが受け止めてくれたんや
そうわかるのにあまり時間はかからなかった
「あっっぶな!!!!」
『び、、くりしたぁ、、、』
私を受け止めてくれた腕は、フニフニしてたけどしっかり男の人の腕で
びっくりしたからかな、、、顔がめっちゃ熱い
「おまえ、飲みすぎるからやぞ!!」
『え、、そうやな、、ごめん』
どうもせいやは私が転んだ原因は飲み過ぎだからだと思っているらしい
いや違うねん、、
せいやとのこと考えてたから段差気づかなかったからやねん
そう正直に言えばいいのに、何を躊躇ってるんだ私
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作者名:作者 | 作成日時:2022年12月22日 14時