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せいやさん＊ページ2

i.s(＊サッドエンドです)

話し声の絶えない居酒屋

いかにも常連さんらしき人達を横目にビールを飲む二人の男女

周りから見たらカップルに見えるかもしれないけど

私とせいやはただの幼馴染だ

『最近どうなん？彼女さんとは』

「あんまり変わらんよ､普通に仲良くしてる」

二人で飲むと必ずと言っていいほどする恋愛の話

私もせいやに恋人の話とかするし､せいやも彼女さんの相談を私にする

いつもと変わらない夜

『でも彼女さんにめちゃめちゃ支えてもらってるんやろ？』

「そうやな､ご飯とか作ってくれるし
こうやって遅くまで飲んでても文句も言われへんし､今までで一番うまくいってるんちゃう？」

『なにそれ､めっちゃええやん』
　

普段のせいやは画面の中の時とは打って変わって落ち着いた口調でよく話す

プライベートでもボケ倒してたらやってらんないんだろうな

いやでも彼女さんの話してんだからもっと楽しそうに話せよ！

とか思いながらも仕事で疲れてんのかな〜とか一人で考える

『最近ちゃんと寝れてる？』

「んー最近はしっかり寝れてるけどな」

そんなこと言って､私より寝れてないくせに

『ふーーん』

「なんやそれ､いやな返事やなー」

『ごめんごめん(笑)』

あーええな､やっぱりせいやと話すのは楽しい

「Aは？最近どうなん？」

『んー友達に沢山ええ人紹介してもらってるんやけどな』

「あんまりなん？」

『なんかなー合わないんよ話とか』

「楽しくないんや？」

「うん、、、、、やっぱり､せい」

せいやと話してる時の方が楽しい

そう言おうとしてやめた

なぜか言ってはいけない気がして

「やっぱり、、なんや？」

『ん？いや､なんでもない、、、』

せいやはただの幼馴染

それ以下でもそれ以上でもない

だからこの関係が変わることなんてない

だからそう変に考えたりするな

そう自分に言い聞かせてるなんて､口が裂けてもせいやには言えないと思った

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