《限界メンバー》彼らと過ごす日々2

全ては突然　gt ページ17

『ねえねえぐっち、好きだよ』

隣で暇そうに欠伸をしていた彼に何の脈略も無く告げる。

そうすれば赤くなった顔を隠して溜息をついた。もう何度目か分からない言葉に未だ反応は変わることは無いようだった。

「お前さぁ、ほんと急すぎだろ。いつもいつもよく分かんねえタイミングだな」

呆れているというより照れ隠しで言っているだけだろう、別に嫌がっている風には見えないし。

私は毎度のこと突然彼に好きだと言う。ふと思った時に言ってるだけであって別にそれ以外に意味は込めていない。

ただあると言えばある、彼の反応が変わらずに面白いからというのも理由には入っているのかもしれない。

顔に留まらず耳まで赤くなり少しどもりながらも此方を向いて返事をしてくれる彼が好きなんだ。

『もしさ、突然居なくなっちゃった時に好きって言えてなかったら辛いでしょ』

突然居なくなる予定なんてないし後付けの理由でしかないけど何故か心にしっくりときた。

そんな大層な考えは持っていないことを見抜いているのか彼はそうかと目を細めて笑った。

そして手に持っていた携帯を置き手を広げてきた。
珍しいな、ぐっちから行動を起こすなんて

「じゃあこういう時しかねえし甘えさせてやるよ」

絶対ぐっちが甘やかしたいって思ってるだけだけど仕方がないからノってあげるんだ。

『わー優しい、遠慮せず甘えちゃおうかな』

あからさまな棒読みで彼の腕の中へと飛び込む。私よりも一回り以上に大きい体が優しく包んでくれる。

こういう事は何回もしてるけど好きな人相手だとやっぱ凄くドキドキする。

でもそれはぐっちも同じだし今聞こえてる大きな心音がどっちのものなのかも分からない。

彼の体温に触れられるこの時間は私の幸福だと感じる時間の一つだ、これからもずっと。

言ってよ　gn→←ただいま　gt

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