《限界メンバー》彼らと過ごす日々2

望まない結末　cn ページ9

シリアスでﾀﾋネタです。


何も無くただただ草原が広がるこの地は明日戦火に包まれる。

星がよく見えてお気に入りの場所だったのに自らの手で汚すことになるとは。

君といつも来ていたここだけは変わることはないって思っていたけれどそんな場所は存在しないようだ。

何もせずに満天の星空を見上げていると隣の君が一言呟いた。

「なあ、俺らって明日もここで星見てるかな」

薄黄色の髪が風でなびく、その姿は何故か儚くてすぐになくなってしまいそうだった。

まるで星が太陽の光でかき消されてしまうように。

『さあね。考えてても仕方ないよ』

本当に、仕方のないことなんだ。

明日すら保証されないこの世界じゃ未来の自分を想像するのは難しい。

いつだって私達は死の淵に立っている。
君に言うことで私自身にもそう言い聞かせる。

「まあ確かに。じゃあおやすみ」

『うん、おやすみ』

私達がまたねと言わないのはそれら全てを理解していて怖がっているから。




［__部隊隊長の死亡が確認されました］

『……了解』

機械を通じて聞こえたその報告は微かに震えていた。

事実を知ってしまったが心が拒んでいた。君が本当に居なくなったことが辛すぎて。

『馬鹿だよ…昨日あんな話するから』

あれは伏線だったとでも言うのだろうか。幾ら何でも回収が早すぎないか。

しかもバッドエンドなんて後味が悪い。こんな物語が存在するくらいなら最初から空白で良かった。

そう言葉を吐いたって君は戻りはしないのに。

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