《限界メンバー》彼らと過ごす日々2

昼寝　yk ページ21

街中の店で赤いマフラーとか薄茶色のカーディガンを見ると君を思い出すんだ。

今何してるんだろ、限界のみんなと遊んでいるのかはたまた睡魔に負けて寝てしまっているのか。

自分でも馬鹿だと思うくらいには君に惚れてしまっている、いつも過ごす日々で何かと君に関連づけているくらいには好きなんだ。

撫で心地のいいふわふわな髪の毛

いつも眠そうに見える少し垂れた目

私に笑いかける柔らかな笑顔

それら全てが私を虜にさせていく。もうとっくになっているのに更に落とそうとするなんて罪だなぁ。

ふと顔を上げれば揺れる赤いマフラーが目に入る。
あちらも私に気付いたようで早足で向かってきた。

「偶然だね、Aもここに来てたんだ」

『うん。珍しいな、焼きパンが出歩いてるなんて』

いつもはよく家にいるから外出中に会うなんて今まで無かった。手に持っている袋を見て何かを買いに来ていたことを察する。

「コンビニに行っただけなんだけどね…なんか遠回りして帰ったらAに会えるような気がしたんだよ」

確かにここの道はコンビニから君の家に帰るにはまあまあ遠い、わざわざ遠回りしてまでそんな勘を信じて歩いたのか。

まあ実際に私に会ったわけだし私に会いたいが為にそんなことをする君を可愛く思う。

「もしかしたら偶然じゃなくて運命かも」

少し照れ臭そうに笑うから私まで恥ずかしくなる。
本当に運命なのかも、とかキャラじゃないから絶対言わないけど。

『恥ずかしいこと言うなぁ。でも、もしそうだとしたら今から何したい？』

悪戯にそう聞けばうーんと悩む素振りを見せた。本気で捉えられると思ってなかったがまあいいか。

「今から暇なら一緒にお昼寝したいかな」

何とも君らしい答えが返ってきた。今から寝ると絶対起きれないし生活リズムが狂ってしまうことなんて目に見えてわかっているから駄目なのに

『いいよ、じゃ焼きパンの家行こうよ』

承諾してしまったのは君の微睡んだ目に負けてしまったから。起きたらきっと日がとっくに沈みきる時間だろう、君は起きなさそうだし適当な時間でアラームをかけないと。

色々考えていたのに君と手を繋いで歩いていたら寝る前には全部忘れてしまっていたのは内緒だ。

友達以上…？　kn→←夏祭り　tr

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